猫たちはいつでも暇そう!?退屈に見える仕草とは?
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猫たちはいつでもゴロゴロしていて、暇そうに見えることでしょう。1日中家の中にいる飼い猫たちは、生産的なことをするわけでもなく時間を持て余しているように思えます。
そのため、飼い主さんたちは猫たちの仕草をみて「退屈な思いをさせているのではないか」と感じてしまうものです。
では、実際のところ猫たちの暇そうに見える仕草にはどのような意味があるのでしょうか?よく見かける仕草をひとつひとつ解説します。
いつも寝ている
猫を見ていると、「いつも寝ている」ことが多いのではないでしょうか。温かい場所で昼寝していることが多いですし、飼い主さんが寝る時には一緒に寝る子もいるでしょう。そのため、退屈で寝ているように感じられるのです。
しかし、猫の長い睡眠は退屈の証拠ではありません。そもそも、ネコ科の動物は睡眠時間が非常に長いことで知られており、その一種の猫も1日平均12時間~16時間ほど寝ます。1日の約3分の2を睡眠に費やしている場合が多いのです。
しかも、猫たちが活発に活動するのは夕方以降~夜、また朝方になります。そのため、人間が活発に活動する時間とはあまり被りません。当然、飼い主さんたちの目線では「ほとんどの時間寝ている」ように見えるでしょう。
猫たちは周囲の敵から身を守るため、あまり熟睡することはなく、浅い睡眠を長時間必要とします。これは猫として正常な働きですので特に問題ありませんし、暇だからでもありません。
一点を見つめている
猫たちは長時間一点を見つめることがあります。これも一見暇そうな仕草に見えてしまうでしょう。人間が暇を持て余して、ぼーっとしている様に似ているからです。
しかし、猫たちのこの仕草は別段暇だからではありません。むしろ注意を払っている証拠だといえるでしょう。
猫たちの聴覚は非常に優れているため、ささいな音を聞き逃しません。獲物がいる場所を見定めて、次に動きがあるまで注視することもあるでしょう。
猫たちが一点を見つめている時は何か慎重に探っている場合が多いので、むしろ暇だと考えず、そっとしてあげましょう。
毛繕いしている
猫たちが落ち着いて毛繕いしている様子は、穏やかでありつつも退屈しのぎであるようにも見えます。
しかし、実はこの毛繕いも退屈しのぎではありません。猫たちが起きている時間は1日の3分の1ほどですが、そのわずかな時間の3割ほどを毛繕いに費やすといわれています。
猫たちはこの毛繕いによって体を清潔に保つことができます。毛並みを整えるだけでなく、ノミなどを寄せ付けないようにコーティングできるのです。また、毛繕いにはリラックス効果があり、ストレスにさらされる猫たちの心のケアにも役立っています。
このように、猫たちにとって毛繕いは欠かせない作業であり、決して暇なのではありません。
飼い主さんにアピールする
飼い主さんに対して鳴き声を上げたり、後ろをついてきたりするかもしれません。暇つぶしに飼い主さんにかまってもらおうとアピールしているのでしょうか?
もちろんその可能性もありますが、どちらかというと飼い主さんへの挨拶であったり、スキンシップの一環だったりするのでしょう。
あまりにも高頻度で飼い主さんにアピールしている場合、何らかの精神的な問題を抱えている場合があります。暇というよりも、不安になるのでアピールするのです。
猫は退屈を感じているの?
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さて、人間たちから見て暇そうな猫たちですが、実際に本人たちはどのように感じているのでしょうか?簡単に解説します。
実は退屈していないのかも?
これまでの「猫の暇そうな仕草」からしても、実際に猫たちが退屈を感じているわけではなさそうです。
むしろ、猫からすると通常通りに生活しているだけとも取れます。必要な睡眠をとり、必要な体のケアを行ない、たまに飼い主さんとのスキンシップを取っているだけなのです。
猫の仕事とは
もちろん、野良猫たちは「自分のエサを入手する」という大切な仕事があります。しかし、家猫たちにはその仕事が必要なく、その時間は家という縄張りに異常がないか確認する仕事を行っているのでしょう。
運動は必要
猫たちが退屈に感じていないからといって、運動不足に陥らないわけではありません。本来、猫たちは外で走り回って獲物を捕まえていました。飼育されている猫はそのような運動ができないので、健康的にも精神的にも問題を抱えやすいといえるでしょう。
ですから、家の中には猫のストレスと運動不足を発散させるアイテムを用意してあげましょう。例えば、キャットタワーを置いてあげたり、狩猟本能をくすぐるおもちゃを与えたり、飼い主さんが一緒に遊んであげたりすることで運動させられます。
適度な運動は猫たちの健康のためにも必要なので、運動の面では気遣ってあげてください。