シェパードとは?
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一般的にシェパードといわれている犬種は、正式には「ジャーマン・シェパード」といいます。大型の犬種で耳がピンと立っており、筋肉質な体型が特徴です。
体重は雄が30kgから40kgで雌が22kgから32kgほどです。大型犬の中では比較的小さい方でしょう。毛は基本的に短毛でダブルコートなので、寒さに強い犬種といわれています。代表的な毛色はブラック&タンです。
警察犬になったのはなぜ?
時代は第一次世界大戦までさかのぼります。この時、ドイツで優秀な軍用犬を繁殖させる計画がありました。その時に矛先が向いたのが、牧畜犬として飼育されていたジャーマン・シェパード・ドッグです。その後何度か品種改良が重ねられて、1899年に現在のシェパードが生まれました。
牧畜犬は、牛や羊などの番犬をし、飼い主さんにもとても従順であるという特徴から選ばれたようです。第一次世界大戦以降も軍用犬として活躍し、その後の第二次世界大戦では世界中で20万頭のジャーマン・シェパードが活躍しました。この功績から、戦後は世界中で警察犬として活躍するようになったのです。
日本では警察犬だけでなく、麻薬探知犬、災害救助犬、警備犬として活躍しています。
シェパードの性格は?
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シェパードと聞くと勇敢で力強いイメージがあるでしょう。ここでは、シェパードの性格を幾つか細かくご紹介します。
落ち着いた自信いっぱいの性格
シェパードといえば落ち着いて優雅なイメージがあります。でも、これは生まれ持って備わっている性格ではないようです。元々はとても臆病で警戒心が強いという特徴を持っています。この特性が番犬向きなのでしょう。
小さい頃からの育て方で性格が変わるので、警戒心をある程度解いてあげる必要があります。そうしないと、恐怖心からよく吠える犬になりかねません。訓練することによって、勇敢に相手に立ち向かえるようになるでしょう。
とても賢く飼い主に忠実
警察犬として第一線で活躍できる犬なので、とても賢い犬のが特徴です。飼い主さんにとても忠実であるといわれています。ただ、賢さがマイナスに働くと飼い主さんを下に見るようになってしまい、言うことを聞かなくなることがあるので注意が必要です。
警察犬にぴったりの性格
訓練によってとても従順な性格になる犬種なので、犯人を前にして訓練通りの行動をしてくれることを期待できます。反対に言うことを聞かない犬は犯人を取り逃がしたり、「待て」の指示を無視して危険な目に遭ってしまったりする危険があるかもしれません。このことからも、シェパードは警察犬に最適な犬種といえるでしょう。
こうした理由から、日本では警察犬として活躍しているのはシェパードが多いようです。アメリカなどの外国ではドーベルマンやボクサーをよく見かけますが、こちらは攻撃性が高い分、扱いが少し難しいようです。犯人確保には優れていても指示にあまり従ってくれない一面があるので、日本ではあまり好まれないのかもしれません。
警察犬の仕事は?
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一言で警察犬といっても色々な仕事があります。行方不明者の捜索や犯人の追跡など、活躍の場は色々です。ここから、シェパードをはじめとする警察犬の仕事を幾つかご紹介します。
足跡追跡
犯人の足跡や遺留品などから犯人を探します。シェパードは嗅覚が優れている特性を生かして、捜査に協力しているのです。
臭気選別
優秀な臭気選別能力があるので、犯人の遺留品と容疑者の臭いが一致するかを調査します。重要証拠として裁判で利用されることがあるようです。
捜索活動
爆発物や麻薬など危険物を捜したり、行方不明者や遭難者の捜索活動を行ったりしています。
警部活動
護送や監視、パトロールなどの作業です。また、犯人やテロリストを発見した時の足止めや必要に応じた攻撃や抑制が含まれます。
シェパード以外にも警察県として活躍する犬種は?
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日本では、シェパード以外でも日本警察犬協会が指定している6種が警察犬として活躍しています。その6種は以下のとおりです。
- ドーベルマン
- ゴールデンレトリバー
- ラブラドールレトリバー
- エアデールテリア
- ラフ・コリー
- ボクサー
比較的、大型犬が多く活躍しているようです。各犬種にはそれぞれ特徴があり、その特徴を生かして警察犬として活躍しています。