猫に白菜を与えても問題ない?
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精進料理では、白菜は冬の健康維持に欠かせない食材として、大根、豆腐に並んで「養生三宝」のひとつに数えられています。白菜にはミネラルとビタミンが多く含まれており、糖質が少ないのでミネラル補給を助ける作用があります。
猫の健康に欠かせない栄養素がバランスよく含まれているだけでなく、低カロリーなのも白菜の魅力といえます。また、猫に白菜を与えることによって毛玉を便と一緒に出す効果もあります。ゆえに、猫に白菜を与えることには大きなメリットがあるといえるでしょう。
しかし、どんなに体に良い食べ物であっても、与え方や量には気をつける必要があります。
猫に白菜を与えていい量
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上記のように、猫に白菜を与えても問題ありません。しかし、白菜は消化があまりよくないので、与える量には気をつける必要があります。
猫に白菜を与え過ぎると、尿道毛石器などの病気のリスクが高まります。また、猫の年齢や体重などによっても与えていい量が変わるので、注意が必要です。
子猫の場合
生後12ヶ月未満の子猫の場合、消化器官が整っていません。そのため、消化があまり良くない白菜を与えるのは控えた方がいいかもしれません。
どうしても白菜を食べさせたい場合には、ほんの少しの量だけにしておいた方がいいでしょう。特に、白菜の茎の白い部分は猫の消化に悪いので、注意が必要です。
成猫の場合
生後12ヶ月から7歳の成猫の場合、白菜を与える適量は「ティースプーン一杯位」を目安として与えてください。
猫の中には、特定の食べ物にアレルギー反応を示す子もいます。初めて白菜を与える場合は、少量をまず与えて様子を見るようにしてください。大丈夫そうであれば、徐々に量を増やしていくことをおすすめします。
老猫の場合
7歳以上の老猫の場合、消化器官が弱っているので、消化があまり良くない白菜を積極的に与えることはおすすめしません。どうしても与えたい場合は、ほんの少量を与えるだけにしておきましょう。
猫に白菜を与えることで期待できる効果
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白菜は95%が水分です。そのため、あまり水を飲まない猫の水分補給用として与えることができます。
また、白菜にはカリウムが多く含まれています。カリウムは心臓や筋肉を動かすサポートをしたり、体の中の不要なナトリウムを排出する働きがあります。適量のカリウムを摂取することで、猫の高血圧予防などを期待できるでしょう。
さらに、白菜にはビタミンKも含まれています。このビタミンKは血液の凝固の役割があり、不足すると鼻血が出やすくなったり、脳出血になりやすくなります。こうした病気から猫を守るのにも白菜は効果的です。
猫の中には、毛玉を吐き出すために白菜を食べる猫もいます。いわば猫草の役割を果たしてくれるので、適度な量を食べさせてあげるなら、猫の健康を維持するのに役立つでしょう。
猫に白菜を与える時の注意点
先ほども述べたように、白菜は消化が良くないので、大量に与えると猫の胃腸の負担になってしまうため注意が必要です。
また、緑の葉っぱの部分は生で与えても問題ありませんが、芯の部分は固く喉に詰まらせてしまう危険があります。芯の部分を与えるときは柔らかく茹でて、食べやすいように刻んで与えた方がいいでしょう。
さらに、肉食動物の猫に定期的に白菜を与え続けると、尿路結石や甲状腺機能の低下につながりかねません。そこまで症状がひどくならなくても、便秘になったりお腹を壊してしまうことがあります。繰り返しになりますが、一度に白菜を大量に与えることは避けた方がいいでしょう。
万が一、白菜を食べて猫が体調不良を起こした場合は、自己判断せずに、すぐに病院に連れて行き獣医師の指示に従うようにしてください。
キャベツやキムチは与えても問題ない?
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白菜と似ているキャベツも、成分のほとんどが水分なので、少量なら猫に与えても問題ありません。白菜同様、消化をよくするために茹でて刻んで与えてあげましょう。与えすぎは尿結石の原因にもなるので、与える量には注意が必要です。
キャベツを猫に与えても大丈夫ですが、調味料で味付けされたキャベツを猫に与えるのはNGです。また、ドレシングやソースなどにも、中毒を起こす原因となる玉ネギが入っていることがあるので注意しましょう。猫にキャベツを与えるときは、何も味付けせずに与えてください。
白菜の加工品であるキムチは味が濃く、猫にとっては塩分の取りすぎになるため与えてはいけません。また、キムチにはネギなど猫にとっては有害な野菜が入っているものもあるので、絶対に与えないようにしましょう。
さらに、キムチの主要成分の唐辛子にはカプサイシンが含まれており、猫によっては嘔吐や内臓障害、胃腸炎などを引き起こす可能性があります。