はじめに
猫と一緒に暮らしていきたい人にとって、猫が嫌いなことを事前に知っておくことは大切です。なぜなら、猫が嫌いなことを把握していないと、それとは知らずに猫が嫌いなことを飼い主さんがしてしまうかもしれないからです。そしてそれは猫にストレスを与えてしまいます。
さらに悪いことに、猫が飼い主を嫌いになってしまう可能性もあります。それは飼い主としてはできれば避けたい事態ではないですよね。そうならないためにも、猫が嫌いなことの幾つかを見ていきましょう。人間が意外に思うものが幾つかあるので是非参考にしてください。
猫が嫌いなこととは?
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私たちが普段生活している中には、猫にとって怖いものや嫌いなものがあります。では、実際に猫はどのようなものが嫌いなのでしょうか。
1.水や雨
猫の嫌いなものとしてまず思い浮かぶのは、水です。お風呂やシャワーに猫を入れようとするならば、暴れて逃げ回ってしまうでしょう。逃げ回るだけでなく、飼い主の手などを引っかいたりすることもします。
もちろん猫によっては、水が嫌いでない猫もいます。しかし、ほとんどの猫は水が嫌いです。水が嫌いなので、猫は雨の日も好きではありません。猫は足の裏が濡れるのも好きではないようです。ではなぜ猫は水が嫌いなのでしょうか?
猫が水を嫌う理由は、猫の被毛にあります。猫の毛は、一旦水に濡れてしまうとすぐに乾くことはありません。飼い猫であれば、タオルやドライヤーで乾かしてもらうことができるので、水に濡れても問題ありませんが、野良猫の場合は水に濡れてしまうと、体温が低下してしまい死ぬ恐れもあります。
もし可能であれば、子猫の時からシャンプーなどで水に慣らさせておくと良いかもしれません。そうするなら、猫は水に慣れてきますので、過度に水を嫌がることはなくなるでしょう。
2.汚いトイレ
猫の嫌いなものの中には、汚いトイレが挙げられます。猫はキレイ好きなので、設置されたトイレが不衛生だと、トイレで排泄することをしなくなるようになります。
そうなると、猫は排泄することを我慢するようになるでしょう。猫がトイレを我慢してしまうなら、尿路結石や膀胱炎などの病気になる危険があります。飼い主として猫のトイレを毎日清潔に保つことは、猫の健康を左右することになるので、ぜひ気を付けたいものです。
また、トイレが汚いままだと、別の場所でトイレをしてしまうことになります。そうすると、家の中が汚れてしまうことになるので注意しましょう。猫用のトイレは1日2回程度掃除すると良いかもしれません。1ヶ月に1回は、トイレそのものを洗って清潔にしましょう。
3.大きな音や声
猫の嫌いなものの中には、大きな音や声が挙げられます。猫は大きな音や大きな声が苦手なので、家のインターホンの音や掃除機の音を嫌がります。飼い主が掃除機をかけようとすると、大きな音がこれから出ることが分かるため、猫によっては逃げてしまうでしょう。
猫によっても異なりますが、低い声や、超音波などの音、工事の音なども猫は嫌いです。そのため、家の近くで工事の音がしたりすると、逃げてしまうことでしょう。
また猫が食事をしている時に急に大きな音を出したり、急な動作をすると猫はビクッとしてしまいます。
しかし、毎日の生活の中で大きな音を絶対出さないようにするというのは、難しいものです。完全に大きな音をなくすことはできませんので、猫に少しずつ音に慣れさせることができます。そうするならば、大きな音にも平常心で過ごすことが可能になるかもしれません。
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4.におい
猫は、人間と比較すると嗅覚が良い動物です。そのため、人間にとってはそれほど匂わなくても、猫にとってはその匂いが強烈に感じ、匂いに敏感になります。では猫にとって嫌なニオイとは、どんなものがあるのでしょうか?
例えば、柑橘系のミカンやレモンなどの香りが猫は苦手です。私たち人間にとって柑橘系のミカンやレモンなどは爽やかな香りであったとしても、猫にとっては違います。猫は柑橘系の匂いを腐ったものと認識してしまいます。
野良猫の場合、自分で食べ物を見つけて食べなければいけませんが、食べた物が腐ったものであれば最悪の場合死ぬことがあります。そのため、腐ったものを食べると死ぬことがあると本能的に感じるのかもしれません。ですから、柑橘系のミカンやレモンの匂いが苦手と言えるでしょう。
そして、人間が使用する香水や柔軟剤も猫にとっては嫌いなニオイです。香水や柔軟剤の中に添付されている成分には猫の嫌いな成分が含まれている可能性があるため、嫌いなのではないかと言われています。
その他にも、コーヒーの香りを苦手に感じる猫もいます。コーヒーの香りや柔軟剤のニオイは人間にとっていい香りに感じるものですが、猫にとってはストレスを感じるニオイになるようです。
それだけではありません。男の人の脇の下の臭いも猫は嫌いです。人間でも嫌な臭いと感じるのであれば、人間よりも嗅覚が優れている猫にとっては余計臭いがきつく感じることでしょう。そのため、男性の飼い主の場合、なるべくシャワーをした後やお風呂でさっぱりしてから猫に近づくと良いかもしれません。
また、猫はタバコのニオイも嫌いです。タバコは人間にとっても煙が身体に悪影響を及ぼしますので、猫と一緒に時を過ごす際も気を付けたいものです。
しかし、猫はなぜニオイが嫌いなのでしょうか?なぜなら猫は、自分のニオイをマーキングする動物なので、自分のニオイが分からなくなると安心できなくなるからです。ですから、猫と一緒に生活をしていくためには、猫のためにも匂いの刺激があまりないものをチョイスすると良いでしょう。そして、強いニオイには気を付けましょう。
5.子ども
猫の苦手なものの中には、子どもも含まれます。なぜ、猫は子どもが苦手なのでしょうか?
先ほども述べたように、猫は突然の音や行動が苦手な生き物です。一方子どもは突然ドタバタと行動し、予測ができない動きをすることが多いため、猫は子どもが苦手と言われています。
子どもは猫を触る際にも、猫が嫌がることが分からず、猫をたたいたり、猫のしっぽを引っ張ったりすることがあります。子どもに悪気はありませんが、猫にとってはストレスとなり、自分のテリトリーの中で落ち着いて過ごすことが難しくなります
ですから、譲渡会などでは「小さい子どもがいる時は引き渡しができない」と言われることがあります。猫が怖がってしまい、動けなくなる恐れがあるからというのが理由のようです。
家に子どもがいなかったとしても、子ども連れの来客があった場合に、もし猫が子どもを怖がるようであれば、猫が避難できる場所を確保しといてあげると良いでしょう。