はじめに
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近年、お誕生日やクリスマスなど何かの記念日に愛猫にケーキを与える方が増えています。
わたしたち人間にとっても何かのイベントにはケーキが不可欠なように、「愛猫にも美味しいケーキをあげたい!」という願いを叶えることができるのが、猫専用のケーキです。市販の猫専用ケーキを購入することもできますし、愛猫のために自分で手作りすることも可能です。
この記事では、猫用のケーキを中心に手作りする方法についてもご紹介します。さっそくみていきましょう。
猫用のケーキとは?
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猫用のケーキとは、猫のためだけに作られたケーキです。猫の身体に負担がかからないよう、人間用のケーキとは異なる材料で作られています。
そのため猫用のケーキは、スポンジや生クリームなどを使用せずに、じゃがいもや豆腐、煮干しパウダーなど、猫が食べても全く問題のない材料や猫が好む材料を使っています。
お誕生日やクリスマスなどの特別の日のために専門のお店に依頼することもできますし、愛猫のために自分で作ることも可能です。
猫に人間用に生クリームを与えるのはNG!
飼い主さんの中には、生クリームの乗ったケーキを食べようとしたら、愛猫がいつの間にかやって来て生クリームをペロッと一口舐めてしまった・・なんていう経験はありませんか?
猫は甘味を感じる味覚はないと言われていますが、実は甘い生クリームが好きな猫はたくさんいます。猫に人間用の生クリームを与えても大丈夫なのでしょうか?
結論から述べるなら、猫に人間用に作られた生クリームを与えることはNG!です。人間用の生クリームをほんの少したまに与える程度の量であれば特に問題はありませんが、「猫が欲しがるから・・」という理由で頻繁に与えることは危険です。
なぜなら、生クリームには糖分が多く含まれており、猫にとっては過剰摂取になるからです。ですから、生クリームを食べることが習慣にさせてしまうことは危険です。
猫はなぜ生クリームを食べるの?
猫はなぜ生クリームを好むのでしょうか?
上記でも少し触れましたが、猫は甘味成分を感じることができません。つまり、猫が生クリームを好むのはその甘さではなく、生クリームに含まれている脂肪分なのです。猫は生クリームに含まれている脂肪のにおいを嗅覚で感じているというわけです。
もちろん猫の個体差にもよりますが、生クリームのように脂肪分が含まれているバターやマーガリンなどが大好きな子もいます。こうしたものも愛猫が欲しがるままに与えてしまうなら、体重が増量してしまう可能性があるため、与えることは控えるようにすることが賢明です。
猫に生クリームを与える際に気を付けるべきこと
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猫にケーキを作る場合、猫専用の生クリームを与えるか、それとも人間用の生クリームを与えるかによって猫に与える影響が異なってきます。
人間用の生クリームは与えてはダメ
上記でも少し触れたように、人間用の生クリームには砂糖が含まれているので、猫が食べるには糖分が多く過剰摂取になります。そのため、人間用の生クリームを頻繁に食べるなら、糖尿病や虫歯などになるリスクが高まります。
ですから、愛猫が人間用の生クリームを舐めてしまうことがないよう注意することはとても大切です。
猫用の生クリームを与える場合
猫用の生クリームは、砂糖を使わずに作られているものがほとんどです。また、ヨーグルトの水分を取り除けば、生クリームを使ったケーキのようにすることもできます。
さらに、生クリームの代わりにクリームチーズを使用する方法もあります。ただしクリームチーズの場合、塩が含まれているので注意が必要です。
では、猫用の生クリームを与えることには問題はないのでしょうか?猫用の生クリームも脂肪分が高いので、与える量には十分気を付ける必要があります。つまり、毎日与えるなら肥満の原因となるので、常食として与えることはやめましょう。
猫用の生クリームの作り方
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愛猫の誕生日やクリスマスなど特別な日のために、猫用の生クリームを使った猫用のケーキをどのように作ることができるでしょうか?猫用の生クリームの作り方をご紹介しましょう。
生クリームやホイップを使う場合
スーパなどで市販されている生クリームやホイップなどを猫用のケーキに使うことができます。牛乳から作られた脂肪分が18%以上あるものは「生クリーム」、植物性から作られているものは「ホイップ」と書かれています。
これらを使って猫用の生クリームを作ることができますが、その際は泡立てのみで、砂糖を入れないことがポイントです。どちらのタイプも砂糖を入れなければ問題ないので、愛猫の好みに合ったものを選ぶことができるでしょう。
ちなみに、生クリームの場合は「乳糖(ラクトース)」が含まれています。乳糖とは、牛乳に含まれている糖分のことです。飼い主さんの中には乳糖を愛猫に与えることを心配する方もいます。なぜなら、猫の中には乳糖を上手に消化することができず、摂取すると下痢などの症状が出てしまう子もいるからです。
生クリームに含まれている乳糖はほんの少しですが、心配な方は植物性のホイップを与えることができるでしょう。また、クリームの品質はピンキリなので、可能であれば高品質のものを選んであげることができるかもしれません。
ヨーグルトを使う場合
水気のないヨーグルト、つまり今話題の水切りヨーグルトを猫用の生クリームとして代用する場合、糖分の入っていないヨーグルトを使うことがポイントです。糖分が含まれていないヨーグルトをガーゼやキッチンペーパーなどに乗せて水分をカットするだけで、生クリームのような状態になります。
ヨーグルトも牛乳から作られているので乳糖が気になる飼い主さんもいるかもしれませんが、ヨーグルトには乳酸菌が含まれており、乳酸菌が乳糖を分解してくれるので乳糖の心配はありません。
ただ、乳糖はなくても脂肪分は含まれているので、低脂肪か無脂肪のものを使われることをおすすめします。
猫用ケーキの手作りレシピのおすすめ
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では、猫用ケーキの作り方をご紹介しましょう。このレシピを参考に、誕生日やクリスマスなどのイベント用のケーキへアレンジすることができます。
「生サーモンと鶏ささみのゼリー状ケーキ」
- ■材料(5×8㎝のセルクル型1個分)
- 生サーモン60g
- 鶏ささみ1本
- 粉ゼラチン2~3g
- ヨーグルト20g
- クリームチーズ20g
- 水180㏄
生サーモンは塩分が含まれていない、お刺身用の生サーモンを用意しましょう。また、クリームチーズやヨーグルトは砂糖が含まれていない、無糖のものを選びましょう。
- ■作り方
- 1、鶏ささみを猫が食べやすい大きさに細かくカットします。
- 2、生サーモンを薄くスライスします。
- 3、水180㏄に鶏ささみを鍋に入れ、しっかりと茹でて火を通します。
- 4、その後、3にサーモンも加えて火を通します。
- 5、4の鍋に粉ゼラチンを加えて、ゼラチンを溶かします。
- 6、セルクル型の1番下に3で茹でたサーモンを敷き詰めます。
- 7、6の上に煮汁を1㎝ほど流しこみます。
- 8、冷蔵庫に入れて冷やして固めます。
- 9、土台が固まったら、ささみと煮汁、サーモンと煮汁を繰り返して層になるように固めていきます。
- 10、固めている間にクリームチーズを湯せんで溶かし、その後ヨーグルトをよく混ぜます。
- 11、ゼリー状に固まったケーキにクリームに塗って完成です。
完成したゼリー状のケーキに使うクリームは、上記でご紹介した生クリームを使うことも可能です。クリームを塗った後、クリスマスやお誕生日などイベントに応じたデコレーションをすることができるでしょう。
「カリカリベースのケーキ」
愛猫がいつも食べているカリカリフードを使ったケーキの作り方をご紹介しましょう。
- ■材料(1個分)
- ドライフード適量
- 卵白1個分
- マグロの赤身少々
- ■作り方
- 1、卵白のどろりとした部分をしっかり溶きほぐします。
- 2、フライパンに薄く油をひき、卵白を流しこみます。そして、表面が完全に固まるまで焼きます。
- 3、2が完全に冷めたら、片抜きなどを使って丸い形のシートを3~5枚作ります。
- 4、デコレーション用に、2の余った卵白とマグロを小さくカットします。
- 5、丸くカットした卵白を1枚土台とし、その上にカリカリドライフードを敷き詰めます。
- 6、5の過程を繰り返し、最後を卵白にします。
- 7、4をつかってデコレーションをし完成です。
マグロの赤をいちごに見立てて飾りつけることがポイントです。また、最後にデコレーションとして煮干しを立ててキャンドルに見立てると、ケーキ感がアップします。
「猫用パフェケーキ」
猫用パフェは、猫缶をつかって器に重ねていくだけのお手軽なパフェケーキです。層になるので見た目はもちろん、美味しくて簡単に作れるのでおすすめです。
- ■材料
- 白い系の猫缶 4分の1
- 黒い系の猫缶 4分の1
- あらほぐし猫缶 4分の1
- サーモン、もしくはマグロのお刺身 3切れ
- 無糖ヨーグルト 大さじ2
- ささみパウダー 少々
- ゼラチン
- ペット用チーズ 少々
- ■作り方
- 1、サーモン、もしくはマグロのお刺身をサイコロ状にカットします。
- 2、ペット用のささみパウダーとゼラチンを熱湯で溶かして、ジュレを作ります。
- 3、器(可能であれば透明)にサーモンのジュレ、白い系猫缶、ヨーグルト、あらほぐし猫缶、黒い猫缶の順番に詰めていきます。
- 4、最後にトッピングとしてサーモンを散らします。
- 5、型抜きしたチーズをのせて完成です。