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猫が顔を隠して寝るのはなぜ?考えられる理由と対処法を紹介します!


猫が顔を隠して寝るのはなぜ?

顔を隠す猫

Lux Blue/shutterstock.com

ポカポカと暖かくなってきた春の日の午後、我が家の猫が前足で顔を隠して寝ていました。「あれ?いつもと違った眠り方をしてる」と観察していましたが、その姿がまるで「ごめん」と言っているかのよう。これってうちの猫だけなのかなと思って調べてみたら、同じ格好で寝ている猫がたくさんいることがわかりました。

前足で顔を隠して寝ることを、「ごめん寝」とか「すまん寝」と呼ぶ人もいるそうです。仰向けになって前足で顔を隠す猫もいれば、両足を前にそろえて顔をうずめ、土下座をしているような格好で寝る猫もいます。いずれにしても顔を隠して「ごめんなさい~」と言っているような格好です。中には「恥ずかしいよ~」と言っているように見える猫もいます。

愛猫が顔を隠して寝ているのは、決してごめんなさいと謝っているわけではありませんし、恥ずかしくて顔を隠しているわけでもありません。

それではどうして顔を隠して寝ているのでしょうか。いくつかの理由があるので挙げてみますね。顔を隠している理由の中には猫が困っているものもあるので、対策も一緒に考えていきましょう。

猫が顔を隠して寝ている理由

顔を隠して寝る猫

patdu photography/shutterstock.com

猫が顔を隠すようにして寝ている理由には下記のような点が挙げられます。

理由① 明るくて眩しいから

寝ている場所が明るくて眩しいので前足で顔を覆っていることがあります。自然の光はそれほど気にならないようですが、室内にある蛍光灯の光が苦手だという見方もあります。光がちらつくので前足で目を暗くして寝ているということでしょう。

「寝るなら暗い夜に寝ればいいのに」と思うところですが、夜行性の猫は夜に元気が出てしまうので仕方がありませんね。また、人間と一緒に暮らすことによって猫の生活リズムがくるってしまうこともあります。

猫の睡眠時間は1日12時間以上だとも言われていますが、人間と生活していると寝たいときに自由に眠ることができないこともあります。それで眠気の限界が来ると、眩しい光から顔を隠すように寝てしまうのです。飼い主が昼夜逆転の生活をしたり夜更かしをしたりする場合、猫も睡眠時間確保が余計に大変ですね。

猫は光に敏感に反応するから顔を隠して寝るということが分かります。そういえば野良猫対策に、水を入れたペットボトルやCDの反射光を利用する人がいますね。光に敏感な猫の特性を考えて考案されたのでしょう。

とはいっても、ペットボトルやCDを使った野良猫対策は都市伝説で効果はほとんどないとのことでした。あしからず。

蛍光灯が苦手だという件に関しても、蛍光灯のちらつきは猫が意識するほどのレベルではないという人もいます。それでも蛍光灯のある部屋に近づかない猫がいるとも言われているので、何らかの関係はあるかもしれません。光が眩しいので前足で顔を隠して寝ていることがあることを覚えていてくださいね。

理由② リラックスしていたらいつの間にか寝てしまった

リラックスして座っていた猫がウトウトしながらそのまま寝てしまったということもあります。チョコンと置いてある前足に顔をうずめて寝てしまうので、まるで土下座をしているようにも見えます。顔を椅子の足や毛布などにうずめて寝てしまう猫もいるようです。居心地が良くて気持ち良かったのですね。

猫の座り方に「香箱座り」と呼ばれるものがあります。前足を体の下に隠すようにして座るので、その姿は香箱のように見えます。とっさに前足を出して逃げることができない座り方ですから、これをするということは完全に安心しきっている時だといえます。すっかりリラックスモードに入っている香箱座りの最中にウトウトと寝てしまう猫もいますよ。

似たような座り方に「スフィンクス座り」と呼ばれるものもあります。前足は出ているので、いざという時はすぐに立ち上がることができる座り方です。スフィンクス座りをしている猫もリラックスしていることが多いので、ウトウトとして顔を前足に埋めるようにして寝てしまうことがあります。

猫の睡眠時間は長いですが、そのほとんどが浅い眠りです。ちょっとしたことが理由でスッと顔をあげて起きることがあります。それでも再びウトウトとして顔が前足に埋まってしまうのを見るととてもかわいいですね。安心しきって寝ているということで、飼い主としてはうれしい限りです。

理由③ 物音がしてうるさいから

寝ている時に前足で顔を隠しているのは、物音がしてうるさいからかもしれません。超音波すら拾ってしまうほどの優れた聴覚を持っているので、人間が気にならないような物音も睡眠の邪魔をしているのかもしれません。

顔を隠して耳を下に向けることによって、少しでも物音を遮断できるように本能的に行動しているのかもしれませんね。

理由④ 寒いから

寒いので顔を隠して寝ていることもあります。猫は鼻先と肉球で寒さを感じます。寒くて鼻先が冷たくなったので前足を使って風を遮っているのかもしれません。「ごめん寝」をするのが冬場に多いと指摘する人もいるので観察してみるとわかるでしょう。

人間も寒い夜は体を丸めて寝ることがありますよね。猫も同じようにして寒さを感じやすい鼻先を守るようにして隠すんですね。

理由⑤ 子猫時代を思い出している

子猫時代の母乳を吸う時のポーズを思い出して甘えているのかもしれません。手で顔を隠すというよりは、フワフワの毛布や飼い主の体などやわらかい部分に顔を埋めるのです。

毛布や飼い主の近くにいると、顔をすり寄せて子猫時代の安心感を思い出しているのかもしれませんね。母猫の愛情を思い出しながら安心して寝ているということがわかります。

顔を隠して寝ているので恥ずかしそうに見えますが、そういうわけではないんですね。普段はクールに振舞っている愛猫も、この時ばかりは甘えたい気分になっているのかもしれませんよ。

理由⑥ ヘッドプレッシングなら要注意!

「ごめん寝」や「すまん寝」と呼ばれている寝方をしている猫を見ると微笑ましく感じますね。しかし頭を何かに押し付けている時は「ヘッドプレッシング」をしている可能性もあります。

これは犬にも見られる症状ですが、体調が悪い時に行う行動で、すぐに動物病院に連れて行ったほうがいいとも言われています。

顔を隠して「ごめん寝」をしている格好とは違いますが、紛らわしい時もあるので愛猫をよく観察して見極めることができます。ヘッドプレッシングをするようになると、頭を壁などに押し付けるだけでなく他にも独特の行動を取るようになります。

壁や地面に頭を押し付けるだけでなく、壁をじっと見つめている、同じ場所をうろうろ歩き回る、反射神経が鈍い、寝ているわけではないのにじっとして動かない、視覚障害が起きている、発作を起こすなどは、ヘッドプレッシングをする猫がする行動だと言われています。

愛猫をよく観察して、これらの行動が見られたら病気かもしれないので注意が必要です。


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