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社会で活躍する身体障碍者補助犬のデビューから仕事内容を紹介。訓練士になるには?


頑張っている犬もいる!

Happy, curious dog Mixed breed, isolated on a colorful background

Andreina Nunez/shutterstock.com

私たちの社会には、多種多様な人たちが生活しています。

身体障碍者補助犬は、体の不自由な人の生活をサポートするために特別に訓練された犬です。

厳しい訓練とテストをくぐりぬけてきた犬たちは、体の不自由な人の寄り添い、社会の中でよりよい活動ができるように支援してくれます。

多くの人にとっては、身体障碍者補助犬はテレビや映画などで見かけるけれど、身近な存在としては感じにくいかもしれません。

話には聞くけれど、実際のところは詳しいことが分からないという人もいるのではないでしょうか?

今回は身体障碍者補助犬について詳しく見ていきましょう。

身体障碍者補助犬の種類や、訓練方法などをご紹介するほか、身体障碍者補助犬の訓練士になるための情報もお伝えします。

そもそも身体障碍者補助犬ってなに?

owner caressing gently her dog

FCSCAFEINE/shutterstock.com

身体障碍者補助犬とは、目、耳、身体の不自由な人をサポートするために特別に訓練された犬のことです。

平成14年に身体障碍者補助犬法が制定され、厚生労働大臣が指定した法人の認定基準をクリアした犬だけが、身体障碍者補助犬として登録・活動することができます。

日本の身体障碍者補助犬は、サポートする内容に応じて3つの種類に分けられています。

盲導犬

もっともおなじみの身体障碍者補助犬です。

目の不自由な人の安全な移動や生活をサポートする能力を持っています。

盲導犬専用のハーネス(胴輪)を身に着けています。

聴導犬

耳の不自由な人に音を知らせて、生活やコミュニケーションのサポートをします。

玄関のチャイムや電話の音、赤ちゃんの泣き声など音の種類に応じて、耳の不自由な人に知らせます。

聴導犬の表示を付けていたり、専用のベストを着用しています。

介助犬

手足の不自由な人の生活をサポートしています。

ドアの開け閉めや、落ちたものを拾ったり、衣服の着替えなどを手伝う仕事をします。

介助犬と書かれた表示を身に着けています。

身体障碍者補助犬の実態

盲導犬・聴導犬・介助犬の身体障碍者補助犬は身体障碍者補助犬法の定めにより、人が行ける公共の場所には障碍者の人に同伴してどこでも入ることができます。

電車やバスなどの交通機関はもちろんのこと、スーパー、病院、レストラン、ホテルなど、通常ペットとして買われている犬であれば出入りができないところでも、出入りが可能です。

身体障碍者補助犬法では、このような公共施設を扱う事業者は、身体障碍者補助犬の受け入れが義務付けられており、これを拒むと厳しい罰則が科せられます。

身体障碍者補助犬法は、身体障碍者補助犬を使用するユーザーも、身体障碍者補助犬自身も、周囲の人も皆が快適に安心して生活ができるように定められたものです。

身体障碍者補助犬は公共施設でもマナーを守って行動ができるように、徹底した訓練を受けています。

また、一目で身体障碍者補助犬が活動中であることが分かるように、見えやすいところに専用の表示を付けています。

現在日本国内では、盲導犬が941頭、聴導犬が74頭、介助犬が75頭活動しています(平成30年5月1日現在)。

あなたは実際に街で身体障碍者補助犬を見かけたことはあるでしょうか?

比較的稼働頭数の多い盲導犬なら、街中や駅などですれ違うことがあるかもしれません。

一生懸命仕事をしている身体障碍者補助犬の姿を見ると、ついつい近づいて声をかけたり、なでてあげたくなってしまうかもしれませんが、身体障碍者補助犬はいわば使用する人の命を預かっているようなものであり、使用者の方の大切なパートナーです。

無断で身体障碍者補助犬に近づいたり、身体障碍者補助犬を驚かせるようなことは慎み、近づくときには必ず使用者の方の了解を得ましょう。あらかじめ周囲の安全に十分配慮する必要もあります。

あくまでも身体障碍者補助犬は任務遂行中であることを意識してください。


次の項目では、盲導犬、聴導犬、介助犬のそれぞれの特徴についてみていきます。

目の不自由な人の歩行をサポートするおなじみの「盲導犬」

Owner and Labrador dog walking in city on unfocused background

Africa Studio/shutterstock.com

盲導犬は目の不自由な人の歩行や移動を助ける身体障碍者補助犬です。

盲導犬は目の不自由な使用者の左側にピッタリとついて、一定の速度で道に沿って歩き、使用者を目的地に導きます。

一方使用者は、頭の中に目的地までのルートと地図を思い描いて、盲導犬に指示を出します。

盲導犬と使用者の関係は、まさに二人三脚で目的地まで行けるように助け合うパートナーシップであり、常に共同作業を行うのです。

目的地に到着するまでは、使用者は盲導犬と声でコミュニケーションを欠かしません。

盲導犬を励まし、褒めながら行動作業を進めるのです。


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