ドッグフードにもいろいろな種類がある
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食は大切!といわれているように、犬にとっても食べるドッグフードは良いものである必要があります。丈夫な身体を作っていくためには、必要な栄養素があり、それをバランスよくとっていく必要があります。
たくさんのドッグフードが販売されている中で、タイプが分かれているのにお気づきでしょうか。ドッグフードの中には、ドライタイプ、ソフトドライタイプ、セミモイストタイプ、そしてウェットタイプがあります。
販売されているものでぱっと思いつくのは、ドライタイプとウェットタイプかもしれません。その二つは種類が特に多いように感じます。この4タイプのうち、セミモイストタイプについてご紹介します。そもそもセミモイストタイプとは何でしょう。
ドッグフードのセミモイストタイプとは何だろう?
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セミモイストタイプのドッグフードは、水分含有量が25%から35%のもので、乾燥加工はされていないドッグフードのことです。原材料を混ぜ合わせた後、形成されて製造されています。パッケージはほとんどが缶詰ではなく、袋タイプのパッケージで販売されています。セミモイストタイプは他に半生ドッグフードとも呼ばれることがあります。
小食の小型犬や、シニア犬に特におすすめのドッグフードタイプとなっています。他にはしつけやおやつとして、セミモイストタイプを与える飼い主さんたちもいます。というのも、棒状のジャーキーは犬が大好きなおやつの一つですが、これもセミモイストタイプに分類されるからです。
意外と固そうに見えますが、水分含有量は結構多いということですね。セミモイストタイプに分類されていてもソフトドライタイプに見間違えることもあります。セミモイストタイプとソフトドライタイプはどんな点が違うのでしょうか。
セミモイストタイプとソフトドライタイプとの違い
実はソフトドライタイプもセミモイストタイプと同じ水分含有量で、25%から35%程度のものです。では違っているのは何でしょうか。製造過程が違うのです。
ソフトドライタイプは、原材料を混ぜ合わせた後、加熱発泡処理が行われています。加熱も何もされずに形成されるセミモイストタイプとは違って、一手間加えられているのがソフトドライタイプということです。
食べた時にカリカリ感が出ているのが、ソフトドライタイプといえるでしょう。柔らかさの点でいえば、セミモイストタイプの方が柔らかいでしょう。この柔らかさが、セミモイストタイプの人気の秘訣かもしれません。ではセミモイストタイプを与えるメリットとデメリットはあるのでしょうか。
セミモイストタイプを与えるメリット
セミモイストタイプは本当に犬に人気です。というのも、匂いが強くて嗜好性を刺激するからです。
加熱処理されたりすると匂いが少なくなってしまうこともありますが、加熱せずに生肉に近い状態で製造されています。水分量もしっかり25%から35%とドライフードより多く含まれるので、香りもたちます。そして食いつきもよくしてくれるので、食事が進まない季節でも多く摂取することが可能になります。
歯が弱くなっている犬であっても、柔らかいので食べやすくしっかり栄養を摂ることもできます。脂質も多いので、皮膚や被毛がよくなり、つやが出てくることもあるようです。このようにセミモイストタイプはメリットがありますが、デメリットもあります。
セミモイストタイプを与えるデメリット
まずは、製造過程を見てもわかるように、生に近い状態で水分含有量が多いため、傷みやすいという点が挙げられます。保管状態をよいものにしておかないと、すぐに菌やカビが生えてしまうことでしょう。長期で保管することができません。一度開けてしまうと、乾燥して水分が飛んで、カラカラになってしまうこともあります。
中には、同じ食感を維持するために、湿潤調整剤というものが含まれているものもあります。腐敗防止のために添加物も多く含まれているものもあります。こうした添加物は犬の身体に悪い影響を与える可能性がありますので、注意が必要でしょう。飼い主がしっかり原材料を確認して、愛犬に与えるようにしましょう。
脂質も多いセミモイストタイプは与える量も気にしなければなりません。嗜好性が強く、食いつきがいいので、どんどん上げてしまうと食べ過ぎて体調を崩してしまいかねません。適量を与えたり、ドライタイプと混ぜて与えるなどの工夫が必要な場合もあるでしょう。
セミモイストタイプはドライタイプに比べて価格が高いということもデメリットの一つかもしれません。少量でも結構な値段がしますし、長期保存ができないので安い時に大量に買うこともできません。価格の面でも考える必要があるでしょう。ではどのような点に気を付けて選べばいいのでしょうか。
セミモイストタイプの選び方
まずは原材料を見て添加物が入っているのか、入っていないのかを確認することができるでしょう。見た目でおいしそうと思っても、かなりの量や種類の添加物が入っているかもしれません。例えば防腐剤として、ソルビン酸カリウムというものが含まれているかもしれません。上記であげた湿潤調整剤にはプロビレングリコールという表記がされています。
酸化防止剤にBHAやBHT、エトキシキンなどがあります。これらがどれぐらい含まれているのかという表記はないかもしれませんが、添加物が含まれているものを与えるか与えないかは飼い主の判断といえるでしょう。添加物が全く入っていないものを探すのは難しいかもしれませんが、使用量が少ないものを選ぶことができるかもしれません。
大量なものを一つに包装されているドッグフードより、小分けに包装されているドッグフードを選ぶことも重要です。セミモイストタイプは水分含有量が多いので、菌が繁殖してしまったり、カビがつかないようにしなければなりません。量が多いものは消費するまでに時間がかかるので、もしかすると添加物が多く含まれている可能性もあります。
少しずつ包装されていることによって犬も開けたての新鮮な匂いを楽しみながら食事をすることもできます。小分けになっている方が単価が高いかもしれませんが、食べられない状態になってしまったら元もこもありませんので、小分けのものを選ぶようにしましょう。セミモイストタイプの粒の大きさからも選ぶことができるかもしれません。
大きいものやジャーキーのように長いものなど、食べにくいように感じるものは飼い主が一手間加えることもできるかもしれませんが、もともと口の大きさなど配慮されているセミモイストタイプを選ぶことができるでしょう。愛犬の現在の様子に合わせてどのドッグフードが最適か判断し、選んで与えることが大切といえます。