みなさんは発酵エキス入りのドッグフードをご存知ですか?
日本人にはなじみの深い発酵食品は体によいことで知られています。
そんな発酵エキスをドッグフードに配合したのが「ドクターズチョイス」です。
とても体によさそうなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
今回は「ドクターズチョイス」の原材料や成分を徹底分析して、愛犬に安心して与えることができるフードなのかどうか見てみたいと思います。
また実際に購入した方の口コミ評判も気になりますよね。合わせて口コミ評判も見てみましょう。
「ドクターズチョイス」ってどんなドッグフード?
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ドクターズチョイスはどんなドッグフードなのでしょうか?
ドクターズチョイスを販売しているのはペット用品を手掛ける国内の株式会社オフィスピースワンです。
少しでも良いドッグフードを提供したい、いつまでも健康で長生きしてもらいたいという思いから開発研究が進められてきました。
そんな時目に飛び込んだのが「納豆サプリメント」の存在でした。
納豆サプリメントを摂取している犬が体臭、便臭、尿臭が軽減され、食欲も旺盛になり元気になっていきました。
そこで新たなドッグフードに納豆菌を配合することが考えられたのです。
しかし新たなドッグフードを生産するにも日本国内ではコストがかかってしまい、手軽な価格で提供できなくなることを懸念し、食品安全が厳しく安全な国オーストラリアでの生産が検討されました。
海外から持ち込むものに対して厳しい規制のあるオーストラリアに納豆菌を持ち込むことは簡単な道のりではありませんでした。
しかし数ある困難を乗り越え検疫所よりokの合図が出され、早速納豆菌配合のドッグフードの試作が始まりました。
こうして商品化されたのが「国産発酵エキス」配合のドッグフード「ドクターズチョイス」です。
発酵エキスとは、乳酸菌、納豆菌の分泌生産物質のことで、健康な胃腸、毛並みの健康、強力な消臭効果、健康な皮膚のサポートに効果があるといわれています。
「ドクターズチョイス」の特徴
ではドクターズチョイスにはどんなこだわり、特徴があるでしょうか?
国産発酵エキス配合
一つはなんといっても「国産発酵エキス」の効果によって、体臭や便尿臭が軽減されることです。
特に室内飼いしている犬の場合、体臭や排せつ物の臭いって気になりますよね。飼い主は気にならなくても、来客は犬の臭いにすぐ気づくものです。
しかし納豆菌にはこれら気になる臭いの消臭効果があるといわれています。愛犬の気になる臭いで悩んでいる方にはおススメです。
また乳酸菌の効果で整腸作用もあり、おなかの調子も整えてくれることが期待できるでしょう。免疫力の向上まで期待できます。
サメ軟骨配合
二つ目はサメ軟骨配合です。年齢を重ねていくごとにコンドロイチンが減少するため、関節への負担がかかり足腰が弱っていきやすくなります。
サメ軟骨にはこのコンドロイチンが含まれており健康な体の潤滑油の働きをしてくれます。関節強化、皮膚の健康をサポートしてくれます。
無添加
三つめは余計な添加物が使用されていないことです。
ドッグフードを日持ちさせるために欠かすことのできない酸化防止剤は、自然派の安全性の高いものを使用しています。
ローズマリー、ビタミンEなど安心して愛犬に与えることができるものになっています。
バランスの良いオメガ脂肪酸
健康な皮膚、つややかな毛艶、毛並みの維持に欠かすことができないとされているオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸は体内で作ることができないため、食物から摂取しなければなりません。
しかもバランスよく摂取することによってその効果を得ることができます。
足りないとパサついた被毛になりますし、摂取しすぎるとガンや血栓症などの生活習慣病の原因ともなりかねませんので、バランスがとても大切です。
ドクターズチョイスでは魚油やひまわり油などちょうどよいバランスで配合されているため、うつくしい皮膚や被毛をサポートしてくれます。
ちょうどよい粒の大きさ
さらにドクターズチョイスの粒は円盤状になっています。
この形状は犬が食べやすく噛みやすいものとなっています。しっかり噛むことで脳に刺激を送り健康な発育に貢献します。
よく噛むことで消化不良も防ぐことができるでしょう。
こうしてみてみると犬のことを考えたよく考えているフードのように思えますね。では実際のところはどうでしょうか?原材料を分析してみてみたいと思います。
「ドクターズチョイス」の原材料と成分
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早速、原材料と成分を見てみましょう。今回は「ドクターズチョイス成犬用ラム&玄米」を例に見ていきたいと思います。
原材料は以下の通りです。
ラムミール、米、スチームオート麦、玄米、とうもろこし、グリーンフィールド豆、コーングルテンミール、動物性脂肪、チキンミール、チキンダイジェスト、オメガ3&6ブレンド(キャノーラ油、ひまわり油、亜麻種油、魚油)、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンK3、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、硫酸銅、銅キレート、硫酸亜鉛、亜鉛キレート、マンガン酸化物、マンガンキレート、硫酸鉄、鉄キレート、セレン、ヨウ素、カルシウム、国産発酵パウダー、サメ軟骨、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)となっています。
では気になる原材料を見ていきたいと思います。
肉類
ドクターズチョイスの原材料欄を見てみると最初に挙げられているのは「ラムミール」です。
肉がメイン原材料になっていることがわかります。他にも「チキンミール、チキンダイジェスト」が使用されています。
肉食動物である犬にとって一番必要な栄養素は「動物性たんぱく質」ですので、肉がメイン原材料になっていることは評価できる点です。
しかし気になるのが肉の質です。
ドクターズチョイスで使用している肉は「ミール系」といういわゆる粗悪な原材料を使用している可能性があるのです。
ミール系とは肉副産物とも呼ばれる、本来なら破棄にするような部位を乾燥して粉砕して使用している可能性があるのです。
例えば食用として取り除いた頭、骨、羽根、血液、あしなどを使用している可能性があります。もっと粗悪なものになると腐りかけている家畜の肉や、薬物汚染された家畜の肉が使用されている可能性もあります。
こういった粗悪な肉には酸化しないよう酸化防止剤が大量に使用され、色が変わらないように発色剤や防腐剤などがたくさん投与されます。
このように原材料の段階で使用されている添加物は、ドッグフードの原材料欄には記載されないため、実際にはどんな添加物がどの程度使用されているか全くわかりません。しかもこれら強力な添加物は健康被害を及ぼすものも多くあります。
こういった理由から粗悪な原材料である「ミール系」の肉や魚が使用されているドッグフードはおすすめできません。
ドクターズチョイスはヒューマングレード(人間が食べることができるレベルのもの)の保証もないので、肉の質に関しては謎が残ります。
穀物
続いて使用されている原材料は穀物類です。
商品名にも「ラム&玄米」とあるので穀物が使用されているのは明らかです。
しかし穀物の割合が多いのは順に米、スチームオート麦、玄米、とうもろこし、コーングルテンミールとなっています。
玄米よりも白米やオート麦の方が多く含有されています。
いずれにせよ多様な穀物がたくさん使用されていることがわかるでしょう。
これはあまりおすすめできるドッグフードとはいいがたいです。
犬は穀物を消化吸収するためのアミラーゼという酵素を持っていないため、消化ができず消化器官に負担をかけてしまい、消化不良やアレルギーを起こしてしまいます。
特に犬がアレルギーを起こしやすい食材というのが「トウモロコシ、小麦、大豆」です。
トウモロコシはドクターズチョイスでも使用されています。
すでに穀物アレルギーがある犬は食べることができませんし、今は大丈夫という犬でも食べ続けることでアレルギーを発症するかもしれません。
米や玄米は比較的栄養価も高く消化もしやすいので、アレルギーを起こしにくい穀物であるといわれていますが、含まれている量が多いためアレルギーを起こさなくても消化不良を起こして下痢やおう吐といった症状が見られるかもしれません。
さらに穀物は炭水化物ですので、体内に入ると糖質へと変化します。ですからたくさん摂取すると肥満になる可能性もあるのです。肥満はあらゆる病気の原因ですので注意しなければなりません。
油
続いて使用されている原材料が油です。
油脂も犬が健康な皮膚や毛並みを維持するために必要とする栄養素です。
ドクターズチョイスでは「動物性油脂、キャノーラ油、ひまわり油、亜麻種油、魚油」が使用されています。
キャノーラ油はオレイン酸をたくさん含み、善玉コレステロールをサポートしてくれますし、亜麻仁油、魚油はオメガ3脂肪酸が豊富です。特に魚油はDHA、EPAが豊富で脳の発達や美しい皮膚や被毛をサポートします。
ひまわり油にはもう一つの必須脂肪酸であるオメガ6が豊富です。
質の良いオイルがバランスよく配合されている点は高く評価できます。
質の良いオイルを使用しているだけに粗悪な原材料の一つである「動物性油脂」の使用が悔やまれます。
動物性油脂とはどんな動物からとった脂かわからないので、品質も鮮度も謎の油です。
もしかしたら粗悪な肉から搾り取った脂を使用している可能性もあります。
動物性油脂は鮮度が確かでないため酸化が早い脂といわれており、強力な酸化防止剤がたくさん使用されています。
合成酸化防止剤は健康被害をもたらす可能性のあるものされていますので、動物性油脂は粗悪な原材料の一つといってもよいでしょう。
酸化防止剤
ドクターズチョイスで評価できることの一つは、天然由来の酸化防止剤を使用していることです。
合成酸化防止剤は酸化防止効果が高いのですが、発がん性や内臓疾患、アレルギーといったリスクが高いことが動物実験の結果明らかになってきました。
そのため食用への使用が制限、認められたことがない酸化防止剤もあります。
ドクターズチョイスではこういった危険な酸化防止剤は使用せず、天然由来の安全性の高いミックストコフェロール、ローズマリー抽出物を使用しているので、安心して愛犬に安心して与えることができるでしょう。
他にも合成着色料や合成香料も無添加です。
成分
ではドクターズチョイスの成分を見てみましょう。成分は以下の通りです。
たんぱく質23.0%以上、脂肪13.0%以上、繊維4.5%以下、灰分7.0%以下、水分10.0%以下、エネルギー340kcal/100gとなっています。
たんぱく質、脂肪とともにAAFCCの基準をクリアしておりバランスの良いフードとなっています。しかし肉の質や穀物が多く使用されていることを考えると、たんぱく質の質が良いかどうかはわかりかねます。