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次世代農業ベンチャーBG が Next Green Revolution 本格始動 日本初の評価指標 Agri LCA+ で土壌の価値を可視化 未来の食システムを2030年までに構築 参画企業も続々


「今までにない視点で、農業のまだ見ぬ価値を発見し、社会に共有し続ける」

そんなミッションを掲げ、2021年に始動した次世代農業ベンチャー BG(BLACK TO GREEN/本社 東京都目黒区)は、“土” を起点とした新しい食と農の運動「Next Green Revolution」(ネクストグリーンレボリューション)」を立ち上げ、人と地球がともに持続できる未来のフードシステムの構築を、2030年までにめざしていく。

具体的には、食べ手とつくり手をつなぐ「食べる革命|Next Green Vegetables」(ネクストグリーンベジタブル)と、「つくる革命|Next Green Method」(ネクストグリーンメソッド)の2つの事業を軸に展開し、次世代の農業へシフトさせていく考えだ。

パートナー企業・大学との連携も加速

次世代農業ベンチャー BG はまた、企業のさまざまな課題解決や経済と環境が両立する新しいビジネスモデルの開発に向けて、農業を通じた多様なソリューションを提供し、企業とともに「Next Green Revolution」を推進。

ヤンマー、東京建物、日鉄興和不動産などのパートナー企業との取り組みがすでに動き出し、農業の枠を超えた共創によって、「Next Green Revolution」の実現をめざしていく。

収穫量・おいしさ・環境配慮のカギは「土」

地球規模で土壌劣化や気候変動、農業資材の高騰といった課題が深刻化し、収穫量や品質の低下により農業経営は危機に直面している。

また、温暖化や水質汚染、生態系への悪影響など、地球環境への負荷も高まり続けている。

次世代農業ベンチャー BG は、こうした課題の解決に向けて、収穫量・おいしさ・環境配慮の3つすべてを諦めない、“トレードオフのない農業”を数十年に渡り実践してきた全国の農家を訪ね歩くなかで、共通の鍵となっていたのが 土 であることに着目。

どの農家も、畑の土を自然界が本来持っている多様な土壌生態系に近づけることで、野菜はよりおいしく、健康に育ち、安定した収穫・収益へとつながっていることがわかった。

そこで起こしていくのが、いい土づくりから始める「食べる革命|Next Green Vegetables」(ネクストグリーンベジタブル)と、「つくる革命|Next Green Method」(ネクストグリーンメソッド)だ。

Next Green Vegetables
おいしい理由が見える野菜ブランド

「Next Green Vegetables」は、日本で初めて“おいしい理由”が可視化された野菜ブランドで、自然界の多様な生態系に近い”いい土”で育った、おいしく、健康な野菜のこと。

次世代農業ベンチャー BG は、「“土を選ぶこと” が野菜を選ぶという新たな価値観を育み、“土” にこだわるおいしい野菜を、次の時代のスタンダードへと変えていく」という。

「Agri LCA+」の基準をクリアした野菜が登場

この「Next Green Vegetables」では、土壌の価値を可視化する仕組み「Agri LCA+」により評価・選定された、全国のおいしい理由が見える野菜を、食べ手にもつくり手にも適正な価格で、小売店、社食、給食など、さまざまな日常へと届けていく。

また、「Next Green Method」によってつくられる“いい土”から育ち、「Agri LCA+」の基準をクリアした野菜も順次ラインナップされていくというから、楽しみ。

そしてどこで「Next Green Vegetables」を売るか。

2025年秋、まずは都内の小売店から

次世代農業ベンチャー BG は、「大手小売店や百貨店でのポップアップ販売を経て、2025年秋に正式にローンチさせる」という。

「まずは都内を中心に全国の小売店での展開を拡大していきます。

おいしく健康な野菜を食べることが、サステナブルな農業を応援し、その想いがまた新たなおいしさとなって還ってくる。

それは“食べることが、未来を育てる” ということ。そんなおいしい循環があたりまえになる社会の実現をめざします」(BG)

土壌の価値を可視化、日本初評価指標 Agri LCA+

「Agri LCA+」は日本初の“土壌の価値” を可視化する仕組みで、農業の営み全体を総合的に評価し、土の生態系や野菜と微生物の住環境、地球環境への影響などの指標を通じて、野菜のおいしさや健康、環境影響評価といった観点から、目的に応じて多角的に“土壌の価値” を可視化する。

地球環境への影響については、産業技術総合研究所(産総研)とともに開発した環境影響評価スキームを活用している。

この「Agri LCA+」は、これからの時代にふさわしい、本質的な“いい農業”、“いい土” のあり方を示す新たな指標として、食べ手とつくり手の共通のものさしとして機能させていく。

ヤンマーが Agri LCA+ を活用

この日本初の農業評価指標「Agri LCA+」は、食べ手が野菜を選ぶ際の“おいしさ” や“健康” の根拠として活用されるだけでなく、農業という営み全体を評価し、地球環境への配慮、おいしさ、収量といった多様な観点から、よりよい農業を見える化し、「これからの時代に求められる本質的な“いい農業” や“いい土” を定義する新たな基準となることをめざす」という。

ことしからヤンマーホールディングス(ヤンマーeスター)で「Agri LCA+」の活用が始まり、バイオ式コンポスターによる食品廃棄物の分解・再利用といった資源循環の取り組みにおける環境評価指標としても機能している。

Next Green Vege は3つの観点から評価

この秋から登場する「Next Green Vegetables」では、以下の 3つの観点から評価を行い、“おいしい理由”として一般野菜との違いを定量的に可視化するという。

◆土の生態系―――土をつくる多様な生態系の働きを高める取り組みの評価

◆野菜と微生物の住環境―――作物や微生物にとって健全で住みよい土壌環境づくりへの取り組みの評価

◆地球環境への影響―――気候変動、生態系保全、水資源など、地球規模での環境影響を多面的に評価

Next Green Method
100年続く農業経営へのシフト

次世代農業ベンチャー BG が手がける「Next Green Method」は、おいしく育つ土をつくる「Soil Solution」(ソイルソリューション)、その土壌の価値を可視化する「Agri LCA+」、さらに、その好影響を価値に変換し、農家に経済的リターンとして還元することで土づくりを資金的に支える「Next Green Credit」(ネクストグリーンクレジット)の3つで構成されたワンストップソリューション。

「このメソッドの社会実装は、日本の農業基地である北海道からスタートし、その後、関東甲信越、九州をはじめ、全国へと展開していきます。

また、メソッドによってつくられる“いい土” で育ち、「Agri LCA+」の基準をクリアした野菜は、「Next Green Vegetables」として適正な価格で販売され、農業経営をより持続的で安定したものへシフトさせていきます」(BG)

収益性・リスク耐性・環境価値の高い畑へ

都内で開いた「NEXT GREEN REVOLUTION」には、BG 富松俊彦・武部有希 代表取締役、久保田龍星・瓜哲史 取締役、ヤンマーホールディングス 中山法和 技術本部員、東京建物 沢俊和 都市開発事業第一部員、日鉄興和不動産 吉野奈美子 住宅事業本部員、折笠農場 折笠健 代表、理化学研究所 市橋泰範 植物-微生物共生研究開発チーム員、CC INC. 戸田宏一郎 代表らが登壇。

この「Next Green Method」ソリューションで得られるメリットについて、「収益性・リスク耐性の高い畑へシフトできる」「Agri LCA+で証明された環境価値の高い畑へシフトできる」と伝えていた。

Soil Solution
誰もがどこでもおいしく育つ土をつくる

「Soil Solution」は、自然界の多様な有機物とミネラルを発酵させた独自のオールインワン有機発酵資材「Soil Next」(ソイルネクスト)を軸に、畑の土を自然界本来の多様な土壌生態系へと近づけていく農法。

「Soil Next」を年に一度畑に散布することで、自然界の多様な生態系を短期間で土壌に再現し、収量をしっかり維持しながら、野菜をよりおいしく健康に育てることが可能に。

また、土壌そのものも地球環境への負荷が小さい状態へと変えていく。

次世代農業ベンチャー BG は、2024年から北海道で製造を開始し、道内の有力農家で活用が進んでいるという。

Next Green Credit
日本初の環境クレジット

「Next Green Credit」は、脱炭素の枠を超え、“おいしく育つ土づくり”がもたらす多面的な好影響を価値化する、日本初の環境クレジット。

従来評価がされていなかった水質や生物多様性などの要素も含めて、土づくりが生み出す本質的な価値を定量的に表現。

温室効果ガス(GHG)の排出削減・吸収量は、ISO14064-2 規格にもとづいて算定され、水質や生物多様性などその他の環境影響については、産業技術総合研究所(産総研)とともに開発した環境影響評価スキームを用いて算定される。

その後、ISO14065 認証を有する第三者機関が厳格に検証し、正式なクレジットとして発行される。

企業に販売されたクレジットの収益は、農家に還元される仕組みで、このクレジットは、生活者が享受するおいしい食と、購入企業の事業による環境貢献の接点として機能し、東京建物や日鉄興和不動産などでは、すでに自社事業に組み込む形で購入・活用され、2025年秋に初回のクレジット創出・販売を予定している。

事例 ヤンマー 農業転換支援×オフセット

食品廃棄物を分解し資源循環サイクルを実現するバイオ式コンポスター「YC100」の導入による環境影響の変化を、「Agri LCA+」によって可視化。

これによって、バイオ式コンポスターが、物理的な資源循環を生むだけでなく、気候変動や水資源、生物多様性に対しても好影響をもった環境価値の高い商品であることを証明した。

ヤンマーは今後、次世代農業ベンチャー BG と連携し「YC100」で処理後の生成物のより高品質な堆肥化に取り組むなど、資源循環に貢献するソリューション提案を強化していく。

事例 東京建物 野菜利用×オフセット

2026年2月竣工予定の東京駅直結 大規模複合施設「TOFROM YAESU TOWER」で、「Next Green Revolution」と連携した取り組みを展開。

オフィスワーカーのウェルビーイング向上及び、「Regenerative City Tokyo」の実現をめざす。

同年秋にオープン予定の共用フロア「Wab.」内の共用社員食堂では、「Next Green Credit」を活用し、カーボンニュートラルな社食を実現。

「Next Green Vegetables」を食材として使用し、つくり手の取り組みや想いを日常的に伝えることで、オフィスワーカーがおいしい体験や学びを得ながら、その一食一食が農業支援や環境貢献につながる……そんな人と地球に健康的な、これまでにない新たな社食の開発を進めている。

さらに、農家が「Wab.」を訪れる、あるいはオフィスワーカーが生産地を訪問するなど、人の交流と移動を促進することで、都市と地方の双方に新しい価値を創出するエコシステムを構築。

「Next Green Revolution」の推進をともにめざしていくという。

事例 日鉄興和不動産 資源循環×オフセット

日鉄興和不動産の住宅事業にて推進する、開発敷地に自生している既存樹木を積極的に再利用する取り組み「緑の循環プロジェクト」で、伐採を余儀なくされる既存樹木を有機発酵資材「Soil Next」の技術を活用して農業資源化し、資源の循環を図る取り組みで連携。

また、その農業資源の利用から生まれる「Next Green Credit」を購入することにより、マンション開発にともなう環境負荷の一部を、“緑の循環” の中で企業として責任を持って還元する。

さらに、CSA(地域支援型農業)の仕組みを通じて、同資源の利用農家とマンション入居者をつなぎ、農業体験といった新たな住民サービスにつなげていく。

同スキームは、東京都練馬区の「リビオ光が丘ガーデンズ」でスタートし、今後は住宅事業に限らず、さまざまな開発においても導入を進め、農業領域における緑の循環を広げていくという。

日本全国の農家と連携

次世代農業ベンチャー BG は、新しい食と農の運動「Next Green Revolution」のもとに、未来への想いを共有する全国の農家を結集。

「Next Green Vegetables」と「Next Green Method」という二つの実践的なソリューションを通じて、土を起点に、持続可能な農業の輪を広げていく。

まったく新しい食システム 2030年までに実現

BG は、食べ手とつくり手、双方の視点に立ち、農業から食卓までを一気通貫で支えるソリューションを提供することで、これからの環境変化に対応し、人にも地球にもよりよい、まったく新しいフードシステムの構築・実現を 2030年までに達成させていくという。

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