
「契約業務の流れには、『どう進めればいいのか分からない」「誰に確認すればいいか迷う」といったかたちで、業務の流れに見過ごせない停滞をもたらします。
判断の背景や進め方が共有されないまま時間だけが過ぎていく……。
その積み重ねが、現場のストレスや非効率を生む温床となっています。
この停滞が取り除かれれば、業務は自然と前に進みます。
コミュニケーションは滑らかになり、判断や連携の手応えが増すことで、ともに働く仲間との信頼も育まれていきます。
契約という共通の基盤の上で働きやすさが高まり、組織文化は少しずつ、しかし確実に豊かになっていく。
それが、契約書管理クラウド Hubble(ハブル)が向き合い続けてきたテーマです」
「次にどう進めるべきか」を示してくれる存在

「10月から Hubble に順次実装していく業務進行支援 AIエージェント「Contract Flow Agent」は、そうした現場の迷いに寄り添いながら、これまでに蓄積されたプロセスや社内の判断基準をもとに、「次にどう進めるべきか」を示してくれる存在です。
判断を肩代わりするのではなく、判断の前提を整える。
人がその個性や創造力を発揮できるよう、現場の前進を後押しする存在でありたい。
Hubble はこれからも、手触りのある課題にテクノロジーで向き合い、働く人の力が自然と引き出される世界をつくっていきます」
―――そう語るのは、Hubble 早川晋平 CEO。
Hubble(本社 東京都渋谷区)早川 CEO と 藤井克也 CTO が、10月以降、契約書管理クラウド Hubble に順次実装していく新たな AIエージェント「Hubble Contract Flow Agent」(コントラクト・フロー・エージェント)の特長と独自性・優位性について教えてくれた。
契約業務フローにおける進行や意思決定を支援

法務と事業部門の協業性を高める契約業務・管理クラウドサービス「Hubble」ではこれまで、契約業務フローの「保管・管理」フェーズで、「カスタム項目自動抽出」や「関連契約の自動紐付け」といった AI機能を先行して実装してきた。
今回、契約の起案・審査・承認・締結・更新といった全プロセスで AI による支援を拡張するにあたり、それらを体系的に統合する概念として新たに打ち出すのが Hubble 新 AIエージェント「Contract Flow Agent」だ。
リリースは10月から順次ということで、その詳細は公式サイトをチェックするとして、この契約業務進行支援 AIエージェント「Contract Flow Agent」の特長をみていこう。
「次に何をどう進めるべきか」を提示

Hubble 契約業務進行支援 AIエージェント「Contract Flow Agent」は、Hubble上に蓄積された契約業務の履歴、やり取り、承認プロセス、社内判断基準などを AI が横断的に参照し、「次に何をどう進めるべきか」を提示してくれる。
たとえば、担当者が法務に契約審査を依頼する際の前提情報を整理したり、過去の類似事例を参照し進行方法をガイドしたりすることで、担当者が迷わず判断を下せる環境を提供する。
これにより、属人性の排除、業務品質の標準化、さらには定型処理の自動化によって生産的な業務に集中できる。
「Contract Flow Agent」は、そうした柔軟かつ革新的な業務支援のあり方を具現化するもので、従来の「契約書を見る(レビューする)AI」ではなく、「契約業務を前に進めるAI」という新たなカテゴリを創出してくれる。
データを一貫したフローとして管理

Hubble は、サービス開始当初より、契約業務を「一貫したデータフロー」として捉え、契約書の編集・コメント・承認・管理・更新に至るまでのプロセスと履歴を、構造化して蓄積するアーキテクチャを構築してきた。
契約の発生・起案から締結後の保管・管理に至るまで、契約業務におけるドキュメント、やりとり、関連情報、履歴が、一貫したユーザーの権限構造にもとづいて一元的に管理されている。
この一元的なデータ基盤は Hubble の重要な資産であり、AIエージェントである「Contract Flow Agent」はその上に実装され、業務フロー全体を支援していく。
Hubble のこのアプローチは、従来型の「モジュール型」リーガルテック(例:業務プロセスごとに案件管理・レビューや文書管理が分断されているシステム)とは根本的に異なる。
「モジュール型」システムでは、各機能が独立しているため、導入コストは低い反面、データは分散しがちであり、各プロセスごとにユーザーの権限設定が統一されず、AIエージェントによるデータ活用のさいにはデータボリュームや権限セキュリティの観点から、分析や判断支援に限界が生じる。
意思決定と業務進行を支える“伴走者”として機能

これに対し、Hubble は、契約業務全体を統合的に設計し、データを一貫したフローとして管理しているため、AIエージェントがより高度でセキュアな支援を行うための基盤をもちあわせる。
Hubble 実装 AIエージェント「Contract Flow Agent」は、あらかじめ設定されたルールブックや、業務フローの様々なプロセスで日々蓄積される膨大な契約業務ナレッジデータベースを参照し、ユーザーの権限に応じて、その時点における最適な次のプロセスを明確に提示する。
ユーザーは、これまで通りの業務フローを進めながら、自然なかたちで「進め方」のガイドを得ることができ、「Contract Flow Agent」は意思決定と業務進行を支える“伴走者”として機能する。
契約業務における「迷い」や「止まり」をなくし、現場が本来注力すべき価値ある判断に集中できる世界の実現をめざせるというわけだ。
この Hubble 契約業務進行支援 AIエージェント「Contract Flow Agent」の優位性について、さらに詳しくみていこう。
前捌き(契約書起案前・案件管理):アップロードだけで完結する法務への申請

取引金額や業務内容、提案書に記載された情報など、ビジネス文脈に応じて、「Contract Flow Agent」が自社の契約書ひな形や契約類型別の社内ルール、過去の類似事例、条項集を参照し、案件にフィットした契約書ドラフト案を自動で構成・提案。
※契約書内容の編集にあたっては、弁護士法に則り、AI による法律判断や独自の条文起案は実行しない。
たとえば、過去の社内実績や既定ルールに照らして修正が必要な箇所を網羅的に指摘し、具体的な文言案を提示。
事業部門や法務担当者は、内容の妥当性確認と承認に専念でき、作成業務の効率が大幅に向上する。
この仕組みにより、契約書作成の初期段階から論点が網羅された状態が整い、後工程のレビューや調整作業の負担が軽減される。
契約書作成・編集(契約書起案・発生):取引内容に応じた契約書ドラフトを提案
取引金額や業務内容、提案書に記載された情報など、ビジネス文脈に応じて、「Contract Flow Agent」が自社の契約書ひな形や契約類型別の社内ルール、過去の類似事例、条項集を参照し、案件にフィットした契約書ドラフト案を自動で構成・提案。
※契約書内容の編集にあたっては、弁護士法に則り、AIによる法律判断や独自の条文起案は実行しない。
たとえば、過去の社内実績や既定ルールに照らして修正が必要な箇所を網羅的に指摘し、具体的な文言案を提示。
事業部門や法務担当者は、内容の妥当性確認と承認に専念でき、作成業務の効率が大幅に向上する。
この仕組みにより、契約書作成の初期段階から論点が網羅された状態が整い、後工程のレビューや調整作業の負担が軽減される。
ひな形・マニュアルにもとづきリスクを検知:レビュー(審査)の品質向上・組織ナレッジへ

AI が自社の契約書ひな形や法務マニュアルにもとづき、契約書内に潜むリスクや不整合を自動で検知。
条文の抜け漏れや法的妥当性の観点での不備を洗い出し、整合性・網羅性を向上させる。
さらに、過去の類似契約との比較を通じて、表現の違いや対応方針の差異を明示し、案件ごとに最適な判断を支援してくれる。
このプロセスは対話形式で行われ、AI が質問や指示に応じて逐次的にレビューを進行。
たとえば、自社基準との違いを整理して指摘したり、英文契約の内容を日本語で要約して提示したりといった支援が可能に。
事業部門にとっても理解しやすく、レビューの主体的参加を可能とし、法務の専門性とスピードを両立させる次世代の契約審査支援という役を果たす。
すでに大手企業を中心に複数社が β版を導入し、「契約レビューのスピードが速くなった」「論点が明確になるのでレビューの精度が上がった」「かんたんに使えて、フローに馴染む」といったフィードバックが寄せられているという。
承認ガイダンス (押印申請・捺印):承認フローにおける“滞留”と“迷い”をなくす、ナビゲーション

契約書の類型、組織の承認フロー、担当者情報などをもとに、AI が「誰が・いつ・どの契約を確認・承認すべきか」をリアルタイムに判断し、Hubble の UI上で次のアクションを明示。
たとえば、全承認が完了した後には、「〇〇株式会社との契約締結に向け、電子署名依頼を送信しますか?」というように、電子署名システムと連携した締結案内まで自動でガイドしてくれる。
従来、属人的な把握や個別の連絡に頼っていた進行管理が、AI によって一元的に可視化され、全関係者が迷わず対応可能に。
押印申請後の承認滞留や対応漏れを未然に防ぎ、契約業務の停滞を解消し、組織全体の判断と意思決定スピードの向上を支援する。
契約更新ガイダンス(契約管理):重要契約の見極めと対応をAIがサポート
AI が契約内容や取引金額、契約期間などの情報をもとに、更新対応の優先度を自動で判断。
重要な契約については、適切なタイミングで更新アラートや具体的な対応提案を通知してくれる。
たとえば、締結済みの契約に対して「この契約は半年後に更新が必要です。取引金額が大きいため、見直しを推奨します」といった通知が Gmail や Slack、Salesforce などを通じて自動で送信される。
単なる期限管理にとどまらず、“対応すべき契約”に業務リソースを集中させ、契約の最適化を継続的に支援してくれる。
実務に即したプロンプトを個社ごとに設計で優位

「Hubble は、契約業務に特化した生成AI活用を支援するため、実務に即したプロンプトを個社ごとに設計し、導入後の運用までテックサポートが伴走します。
難しい設定なしに、現場ですぐ使える高精度な AI出力を実現できるのが特長です。
他社にはない実務最適化されたプロンプト設計力こそが Hubble の強みであり、契約業務において生成AIを”使える水準”で活用することを支援します」(Hubble)
9/19 Legal Leaders Conference 2025 開催く

Hubble は9月19日、「Legal Leaders Conference 2025 〜戦略×AI×法務〜」も開催。
会場は、AI の進化や経営スピードへの対応といった課題を前提に、戦略的な法務のあり方を探る実務家向けの対話の場になるという。
注目セッションは、日本組織内弁護士協会理事(Airbnb)渡部友一郎 弁護士と Hubble 酒井智也 CLOによる、企業法務と事業部門の共創に関する対談や、契約業務 AI「Contract Flow Agent(CFA)」について、Hubble 早川晋平 CEO と GMO フィナンシャルゲート 法務部 西澤朋晃 部長が開発と実務それぞれの視点から議論する。
https://lp.hubble-docs.com/LLC2025
