親の貯金額って、知ってる?
介護が必要になったとき、本人と家族、その負担割合は決めてる?
―――とくにお金のことになると、終活が自分ごととしていろいろ考えるようになって、終活ポイントをチェックしていくと、「うわっ、なにも知らない」「家族と共有してない」ばかりで、不安・不明が積み重なって……悩ましい。困った。
終活は、家族いっしょに話し合いながら
そんないま、お墓・葬儀・終活などシルバーファミリーコンサルティングサービスを展開するニチリョク(https://www.nichiryoku.co.jp/)が、終活に関するセミナーを開き、「家族との日々のコミュニケーションのなかで終活を考えることが重要」と説く。
なぜ終活は、家族いっしょに話し合いながらすすめることが大事なのか―――。
「終活は、自分の人生を振り返り、残りの人生と向き合い、より充実した毎日を過ごすための活動」と考えるニチリョクの終活セミナー<親子が「終活」について話すべき「タイミング」と、伝わる「話し方」>でわかったことを、ここで記していこう。
まずは、ニチリョクが唱える、終活ポイントを整理。
エンディングノート
家族や大切な人に、エンディングノートを書いていることや、その内容を話し、書いていること・記してる内容を共有する。
感情面、人間関係の整理
突然の病や事故で入院して容体が悪化すると、家族にも面会ができなくなる可能性がある。
終活を始めたら、折に触れ家族や大切な人と交流し、自分の想いを伝える。
葬儀
葬儀についての希望や費用については、エンディングノートに書くとともに、事前にその内容を家族や大切な人に伝えておく。
葬儀社を決めているのであれば、その連絡先も明記しておき、いざという時に連絡するよう伝える。
お墓、埋葬
今後の祭祀について家族と話し合っておくことが大切。
また、永代使用許可証がないとお墓の名義変更ができないから、どこにあるのかを伝えておく。
意思表示、医療・介護
当事者と家族、医師・介護スタッフが将来のケアについて話し合い方針を決めるアドバンス・ケア・プランニングをし、エンディングノートなどに記載しておく。
財産目録、遺品の整理
財産目録があると、遺族の相続手続きがスムーズになり、相続トラブルを防ぐことにもつながるから、作成しておく。
財産の整理、経済・財産管理
地価の変動により評価額が変わる不動産のような財産もある。
定期的に財産評価をすることで、より効果の高い相続対策ができる。
生前贈与~経済・財産管理~
生前贈与は相続対策として効果が高く、早めに始める必要がある。
元気なうちから相続対策について家族と話し合おう。
重要書類の保管、経済・財産管理
重要書類は、いざという時に家族が見つけられるよう、置いてある場所を事前に家族に伝えておく。
遺言書、法律・手続き
遺産分割手続きが完了してから遺言書が発見されると、遺産分割手続きをやり直すこともありえる。
遺言書を書いたら、その置き場所を家族に伝えておこう。
―――そして今回のニチリョク終活セミナーでは、同社 三浦理砂 代表取締役社長、ファミトラ 藤井勇希氏がトーク登壇。
ニチリョク 三浦代表は、あらためて「家族との日々のコミュニケーションのなかでご自身の意志・希望を伝えておくことが大切」と伝え、ファミトラ 藤井氏も「子ども世代から親に投げかけることで、両者の希望をすり合わせておくことが重要」と、家族や大切な人との情報の共有が最も重要であると説いた。
◆はじめよう! 終活
https://syukatsu123.jp/
また、ニチリョク 三浦理砂 代表は、こんなリアルなアドバイスも。
残された人が困らないように
日ごろから備えを
「長生きされる方や、夫に先立たれることも多いため、女性は家のなかにモノが多い傾向があります。
ご自身をはじめ、子や孫の思い出の写真、衣服、着物などなかなか捨てられずに取ってあります。
たとえば写真はデータで保存し、不要なものを買取業者などに売却するなど、生前整理を日ごろから意識するとよいと思います。
終活は、高齢者だけでなく若い人も例外ではありません。万が一があったとき、残された人が困らないように日ごろから備えておく必要があります。
携帯電話の住所録などでは、本人とどのような関係かまではわからず、葬儀に誰を呼んだらいいのか迷ってしまうなど、家族が困ることもあります。
このあたりも、元気なときから家族で、葬儀で誰を呼んだらいいかなど、情報を共有しておきたいですね」
(ニチリョク 三浦理砂 代表)
家族とのコミュニケーションを通じ
“新しい終活”を
「エンディングを意識した時に想像を豊かにし、暮らしを改善するような終活は、取り組み方によってQOL(活力、生きがい、満足度)を、上げて行けるものと期待されているのではないかと受け止めると同時に、話し合う、聞いてみるといったコミュニケーションを通じて得られる“新しい終活”の場の創造が求められているのではないかと考えます。
その上で、終活のその先にある「人間関係・感情面」といったものに気付き、メッセージを確認することで、終活がより良い暮らし、よりよい人生に導く“現代の知恵”ととなることを期待しています」
(ニチリョク 三浦理砂 代表)