世のゲームファンが沸き立つような新商品が発表され、ゲーム業界の図式が一変するのではないかと話題になっています。そのゲーム機とは「Steam」から販売予定の「Steam Deck」で、見た目はSwitchのような携帯型ながらも中身はほぼPCという異端児。Switchに似た見た目から、競合してしまうと言われているようなのですが・・・
携帯型ゲームPC「Steam Deck(スチームデッキ)」発表!
今までも携帯型PCというものがなかったわけではないのですが、値段が高すぎたり性能が低かったりで大きく普及するには至りませんでした。そんな中、今回の「Steam Deck」は399ドル~(日本円44,000円前後)という「比較的安価な価格」と「ゲームを遊ぶのに問題ないレベルの性能」を兼ね備えているということで話題になっているのです。
Steam Deck reservations are now open! Choose your Deck at https://t.co/q7ANHMqDo4
Learn more about Steam Deck, Valve's new powerful, handheld, all-in-one gaming PC at https://t.co/ZOTx3KUCVK #SteamDeck pic.twitter.com/DlKq7FZbJl
— Steam (@Steam) July 16, 2021
既に海外では予約が開始され、2021年12月より出荷開始となっています。現時点で日本語のサイトは公開されているものの「お住まいの国ではこのアイテムを予約できません。」ということなので、日本国内での予約は今のところ不可。残念ですが、もう少々待つ必要がありそうです。
参考:STEAM「Steam Deck」
「Steam(スチーム)」・・・PCソフトのダウンロード販売を管理しているプラットホームの一つ。アカウントでゲームソフトの購入履歴等を管理出来るため、PCの買い替え時にソフトの再ダウンロードが安易におこなえる。頻繁にセールが開催され、時折考えられない価格で人気ゲームソフトを販売することも。コントローラーやヘッドセットなど、ハードウェアの販売も行なっている(Steam Deckもその一環)
「Nintendo Switch」と競合する?
SNSをみると、Switchと競合するという人が多いことに驚きました。主に「価格差以上に性能差がある」「持ち運べるゲーム機なので」「寝ながら需要を持っていかれる」といった意見が見受けられるのです。
これに対して「Switchは競合しない」という声も多数あがっていました。
SteamDeckはSwitchと競合するという人もいるけどファミリー(カジュアル)向けとコアゲーマー向けでだからあんまり競合しないと思うんだよな
カジュアルゲーマーはゲームするためにスイッチの1.5倍ぐらい重いゲーム機持ち歩かないでしょむしろPS5のあるべき姿って感じがするな
— ゐぬさん (@rakan_c) July 16, 2021
筆者も、PCのゲームが動くということで「Switchとは完全に別物」ではないかと考えています。
steam deck、switchとの競合って言われてるけどPCゲーム動くならどっちかと言うとPS4、5との競合になりそうな気もする
steamのユーザ層自体、switchよりPS側とのほうが近いような
— 九龍 (@jiulong_knk) July 16, 2021
「Steam Deck」が「PS5」と競合すると考える理由
筆者としては「Steam Deck」と「Nintendo Switch」は見た目以外は別物だと考えています。それとは逆に「PlayStation5」は「Steam Deck」と競合すると考えています。
理由1・Steam対応ゲームとPS4およびPS5対応ゲームの多くが被る
SteamとPS4(PS5)は非常に多くの「同タイトルゲーム」がリリースされています。最近では「SCARLET NEXUS」や「NieR Replicant」などもありますし「FFシリーズ」や「ペルソナシリーズ」更には「龍が如くシリーズ」にこれから発売の「鬼滅の刃」までラインナップしています(Xboxにも言えることですが・・・)
更にSteamは大型セールが多く、同タイトルがPS4(PS5)よりも大幅に安くなることがあります。ゲームは安くなるけどPCでゲームするのはちょっと・・・と思っている層を「Steam Deck」が取り込む可能性は十分にあるとみました。
理由2・Switchとはゲーム被りが少ない
モンハンストーリーズ2など一部のゲームはあるものの、マリオやスマブラ、ポケモン等ゲームはSteamで一切配信されていません。そもそもSwitchは独占タイトルが多いため、現時点でも競合することがないという強みを持っています。
理由3・価格が最小構成で44,000円~と比較的高価
64GB内部容量の最小構成で399ドル。日本円で44,000円程度で、ここに消費税が乗ると約49,000円程度になります。更にドックも別売なので、Switchと同じ遊び方をしようと思うとかなりの出費に。こうなると価格帯もPS5と被ってくることになるので「Steam Deck」が「手軽に持ち運べるPS4(5)」という位置づけになると予想します。
ただし、PS5の人気を考えると「共存」になる可能性も捨てきれません。ゲームファンとしてみれば、全てのハードが共存して「遊びたいゲームとスタイルによって使い分け」が出来るようになるのがベストだと考えます。現在筆者は「Steam」をノートPCで遊んでいるのですが、ベッドで遊びたい欲というのは捨てきれないんですよ・・・
日本での発売が未定の上に、Windowsが走る走らないという噂もあるSteam Deck。筆者としては「PS5」や「Xbox series X」のリモートプレイが出来るのであれば即買いしたいと思っています。
Switchとの競合は無さそうだと書いたものの、旧Switchから新Switchへの買い替え需要を奪う可能性はありますね。性能が変わらず、ほぼディスプレイの違いだけであれば「新型Switch」の予算に少しプラスして「Steam Deck」を選びたくなるかもしれません。
source:「Steam」トップページ
画像掲載元:SS.ナオキ