あの有名な「マトリックス」をはじめ、数々のハリウッド映画に影響を与えてきた日本のアニメ作品、ご存知「攻殻機動隊」。原作はなんと30年近く前に発売された漫画であるにも関わらず、ネットを基準とした世界観があまりにもリアルで、預言レベルだという観点でも有名なこの作品になんと、さらにものすごい裏話がありました。
映画化を薦めたのは
仏間に置いておいた「攻殻機動隊」の原作本を見て映画化を自分に薦めた祖母。作品は士郎正宗さんが生んだものですが、映像への起爆剤はこの祖母の一言です。あの時自分に映画化薦めなければ自分は押井守さんにも薦めず映画の攻殻は、その後の攻殻も存在していません。 pic.twitter.com/2mzj4eau9k
— 渡辺 繁@スカイフォール (@nihonmatsu7) April 12, 2020
アニメーションプロデューサーであり、現株式会社スカイフォールの専務取締役である渡辺繁氏。なんと攻殻機動隊の映画化を薦めたのは、仏間に置いてあった原作をたまたま読んだ彼の祖母だったそう。なんというとんでもない先見の明でしょうか...!
金言
「しんげるちゃん、これ漫画映画になんねがい?」でした。「なんねがい」は福島県のなまり言葉。「ならないかい」の意味です
— 渡辺 繁@スカイフォール (@nihonmatsu7) April 14, 2020
読んで本当に薦めてくださったというのがわかるお言葉です。この言葉があったからと思うと、とんでもない金言です。そしてなんだか「漫画映画」という言葉や方言にほっこりしてしまいますね。
Twitterの反応
あの日は終日パンテオンにつめておりました
— 渡辺 繁@スカイフォール (@nihonmatsu7) April 13, 2020
押井守監督がメガホンをとり、はじめは日本中の漫画、アニメファンが大熱狂し、そして世代を超えて、さらに世界にまでその作品は影響を広げていく、と考えると本当におばあさま、素晴らしい功績です。ありがとうと言いたい人は何万人もいます。
うちの祖母は小学校出て直ぐ百姓に。学は無かったですが、自然から学んだ独特の哲学を持った人で、理屈はダメでしたが、本質をシンプルな言葉で表現するのが得意でした。「攻殻」も内容は皆目判らぬし裸もプロレスの延長でしか感じて無かったと思いますが、原作の底の凄みは見抜いていた気がします。
— 渡辺 繁@スカイフォール (@nihonmatsu7) April 12, 2020
本質を見抜いたのは、理屈ではなく「本質をシンプルな言葉で表現」出来るような、センスと地頭の良さなのかもしれません。
本当の少佐はうちの婆ちゃんです。
— 渡辺 繁@スカイフォール (@nihonmatsu7) April 12, 2020
たしかに、少佐も本質をシンプルに言葉で表現する人ですね。「世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら、耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ、それも嫌なら...」なんてのは、その最たるものかと。
物語の時代と一致する2029年まであと9年。実際に攻殻機動隊で見た!という技術もどんどん実用化されて行っています。先見の明がモンスタークラスな人が関わっていた映画だったんですね。
画像掲載元:写真AC