原作、ドラゴンクエストIIをプレイしたことがある方は既に何度も苦い経験をしたことがあるかと思うが、同作品のラスボス「シドー」は、ベホマを使います。つまり完全回復してしまうのです。RPGにおいてラスボスが完全回復をするというのは、ある意味「ご法度」。しかし今で言えば、あの頃だから許された的な笑い話で済んでいるが、なんとドラクエウォークのシドーは、その悪夢が再び蘇っているのです。
ファミコン版シドーはベホマを使う
さて34年前の1987年に発売された「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」(ドラクエII )。このゲームは、ドラクエ史上最も難易度が高く攻略が難しいとされております。
特にラスト前のダンジョン「ロンダルキアへの洞窟」は極めて難易度が高く、永久ループ、落とし穴、そして強すぎるモンスターとプレイヤーを苦しめる要素のオンパレードです。
そして最後の最後で待ち構えるラスボス「シドー」は凶悪な攻撃を行ううえに、なんとラスボスのくせに「ベホマ」(完全回復呪文)を使うという、RPGにおけるルール違反のような行動に出ます。
HPもMPも残り少ない…あと1発で倒せる…
シドー「ベホマ!」
なんとも凶悪、まさに悪霊の神々といったところですが、実はこの仕様は後に発売されたリメイク版(SFC、GB)では実装されておりません。(IX・Xでは条件付きで使用)
そもそもシドーがベホマを使う理由として、当時のファミコンでは、メモリの容量上、最大HPが256しか設定できない。
しかし、それではラスボスとしては弱すぎるということで、ベホマを使うことで実質上限を上げた苦肉の策と言われております。(諸説あり)
つまり、当時だからしょうがない、という理由はそれでまかり通るわけです。
が、34年経過し、ゲームの性能もハードも飛躍的に進化。
そんな最先端の現代において、そのシドーが、ドラクエウォークにおいて、とんでもないルール違反を行っていることが明らかになりました。
シドー「ベホマ」
なんと、このご時世にシドーは空気を読まず「ベホマ」を使うのです。
(スペシャルでも2人の場合は打ってこなかったので人数下限がある可能性。)
HPは256どころかスペシャルメガモンでは約13万近くあります。
そして完全回復ではないにしろ60,000近く回復。
プレイヤーの精神状態を苦しめ、絶望の淵に追いやります。
34年前の悪夢が再び蘇り、あの頃プレイしていた親はおろか、現代の子どもたちにもこの「悪霊の神々」の傍若無人な行動に戦意喪失。
しかも、ドラクエウォークはポケモンGOと同じく外でプレイするゲーム。
つまり、そこで回復されたら、スケジュールによっては離脱せざるをえない。
ゲームでもリアルでも苦しめられるのだ。
しかし、当時は、上限制限があったから、しょうがなかったものの、上限が無限大となった現代でシドーが「ベホマ」を使う理由は一体なんだろうか。
やはりそれは運営者側の「ファンサービス」これしかないだろう。
案の定、Twitter上では「シドー」のベホマ実装に、むしろ運営分かっているな、と言わんばかりの大歓喜。
ということで、是非ともあの頃、ドラクエIIをプレイして悶絶した方は、再びシドー様の邪悪な仕打ちに苦しむがいい。
ちなみにドロップしたこころは…
さすが破壊神シドー様。
参照:ドラクエウォーク公式