今回提供するサービスは、ICEMが「包括的連携に関する協定書」を交わしている金沢工業大学内の革新複合材料研究開発センター:ICCが持つ成形試作装置、材料試験機、評価試験装置等の研究開発リソースを活用し、これまで構築した国内外ネットワークを駆使して幅広い分野の複合材開発ニーズに対応するもの。
これまで、日本の代表的な強化繊維であるカーボンファイバーは、生産量では世界市場の6割強のシェアを占めながら、複合材料の用途開発分野ではわずか1割程度と低水準であることが指摘されてきた。最適設計が困難であること、強度解析と実測比較にもとづく開発に時間を要すること、そして、量産技術採用への支援が得られにくいなどの高コスト要因が複合材料の採用と国内普及への大きな障害になっている。GSIクレオスは、今回のICEMを通じた産学連携により、こうした高コスト要因の解決を図ることで幅広く複合材料の用途開発と普及を後押しするとともに、自動車や鉄道車輌などの軽量化による使用エネルギーの削減に貢献し、SDGsに係る社会的課題の解決に取り組んでいく。