T24A-FTS型という型式が与えられたエンジンについて考えていこう。
この新開発2.4ℓ直4ターボを搭載する新型NXは「NX350」のモデル名となる。
パワースペックはUSA仕様で
最高出力:279ps(275hp)
最大トルク:430Nm(317ft・lb)
とかなり強力だ。
BMEPは、概算で22.5barとなる。BMEPとは「正味平均有効圧」=Break Mean Effective Pressureのことだ。最大トルク÷排気量×4π×10で単位は「bar」である。エンジンの排気量によらずに、トルク特性を横並びに評価するために用いられる理論的な数値だ。
現行NXの2.0ℓ直4直噴ターボエンジン(8AR-FTS型)は
最高出力:238ps(175kW)/4800-5600rpm
最大トルク:350Nm/1650-4000rpm
だった。こちらのBMEPは22.0bar。
次は記号を読み取ろう。
T24A-FTSの
Tはシリーズ名
24は排気量:2.4ℓ
AはTNGA世代を示すもの
Fはバルブ挟み角の小さな省燃費型DOHCヘッド
Tはターボ過給
Sは燃料筒内直接噴射
Tのシリーズ名を持つエンジンは、今回のT24型が初めてだ。
プレスリリースによればTNGAの高速燃焼システムとレクサス初のセンター配置の直噴システム、ターボチャージャーと触媒の近傍配置を実現しているという。
Sは燃料筒内直接噴射、つまりDIを意味する。T24A-FTS型は燃料インジェクターをセンターに配置するレイアウトを採る。スプレーガイデッド直噴と呼ばれることもある。直噴とポート噴射を併用したD-4Sを採用しているかどうかは現時点では不明(現行の8AR-FTS型はD-4S)。
ターボチャージャーは、動画を見る限り、電子制御ウェイストゲートを採用したツインスクロールターボを使うようだ。
またTNGA GA-Kプラットフォームを採用する関係上、エンジンは前方吸気・後方排気の横置きレイアウトとなる。