これらの試験評価に対応するため、愛知製鋼は、2019年に高圧水素ガス環境における軸荷重型の引張・疲労試験装置(図1)を導入し、各種試験評価を実施してきた。この度、さらに、世界で初めて※290MPa高圧水素ガス環境における回転曲げ疲労試験装置(図2)を開発※3し、試験評価を開始した。この装置により、軸荷重型の引張・疲労試験装置と比較して、高速の疲労試験評価が可能となり、長時間を要する疲労試験時間を1/10以下に短縮することを実現した。今後、これら軸荷重型の引張・疲労試験装置と回転曲げ疲労試験装置を併用することで、ステンレス鋼開発のスピードを飛躍的に向上させることができる。
※1 AUS316L-H2,AUS305-H2
※2 愛知製鋼調べ高圧水素ガス環境における回転曲げ疲労試験
※3 特許出願済