名古屋大学は、2017年に大学院情報学研究科に附属価値創造研究センターを設置し、AI分野等の情報学による新たな価値の創造に向け、基礎研究から社会実装、起業、人材育成等の多様な活動を推進している。
アドヴィックスと名古屋大学は、2019年から産学協同研究講座「アドヴィックスブレーキシステム計算科学講座」を名古屋大学大学院工学研究科で運営してきた。同講座を2021年度から大学院情報学研究科に移設し、附属価値創造研究センターの武田浩一センター長と「説明可能なAI(Explainable AI(XAI))」の実用化に向けて共同研究する。説明可能なAIとは、今までブラックボックスであったAIの判定根拠を人に理解しやすく提示し、より信頼できる新世代のAIを実現するための技術で、今回の共同研究では、AIのブレーキ設計・開発への応用性・発展性をさらに高める検討を行う。
さらに両者は、AI分野に加えてより幅広い領域で、新たな共同研究テーマを探索していくことにも合意した。今後、研究開発の初期段階であるフィージビリティスタディ研究から緊密に連携し、迅速に新たな共同研究につなげていく考えである。
現在、CASE※領域をはじめ、自動車に関わる技術は複雑化、高度化している。アドヴィックスと名古屋大学は、両者の幅広い強みを融合させながら、こうした新たなニーズに対応した次世代ブレーキの研究開発を加速させていく。
※C:コネクティッド、A:自動運転、S:シェアード/サービス、E:電動化