キャンピングカーにもそのきらいがあり、男が好みそうなデザインのモデルが多くなっているようだ。その際たる例が、エフェクトメイジの「Xキャビン300」である。
このエフェクトイメージという会社、元々は照明を本業としている企業で、クリスマスイルミネーションなどの商業照明を手がけているという。そんな光を扱っている美意識の高い企業が作ったからか、Xキャビン300は突き出た美しさを持つキャンピングトレーラーだ。
キャンピングトレーラーの最高峰と言えば、やはりアメリカのエアストリームを思い浮かべる人が少なくないだろう。ジェラルミン製で丸みを帯びたボディは、絶対的なアイデンティティを持っており、唯一無比のものである。所有することに、あれほどのステイタスを感じられるキャンピングカーはそうそうにない。
Xキャビン300はエアストリームに似ている部分があるが、ある部分でそれを越えた美を持っている。まずその質感だ。ドイツ「AL-KO社」製のシャシーの上に、こだわりのボディが載った同モデルだが、とにかく形状や質感が素晴らしい。リベットやアルミの造形にこだわり、どこを見てもまるで隙がないのである。デザインもハードケースの名門「ゼロ・ハリバートン」や「リモア」を彷彿とさせるもので、男心にビンビン響いてくる。
外観でやられた後は、インテリアで打ちのめされていただきたい。ヨットのキャビンをイメージしたという車内は、木肌が美しいウッドがふんだんに使われ、スカンジナビアテイストの落ち着いた空間になっている。まさにシンプルモダン。何より、間接照明が絶妙で、リラクゼイション効果が抜群だ。さすがは照明を本業とする会社だなと感嘆させられる。
一部家具を除いて、基本はフリーレイアウト方式で、ベッドと収納を兼ねた「キューブボックス」というオプションを追加するようになっている。サブバッテリーや充電システムなど、豊富なオプションをライフスタイルに合わせてインストールすることで、自分流の1台ができあがるという仕組みだ。
Xキャビン300は車重が750kg以下なので、牽引免許を必要としない。ソリッドなデザインのSUVとかでコレを牽引したら、さぞかし溜飲が下がるに違いない。正直言えば、同じ750kg以下のカテゴリーでもっと快適装備のトレーラーは多い。夫婦水入らずで、ゆっくり日本を周りたいなんていう場合は、ヨーロッパ製のトレーラーを購入した方がいいと思う。しかし、Xキャビン300は男の浪漫なのである。
所有感を満たす硬質なデザイン、リア充な生活そのもののようなミニマルなインテリア、そしてキャンピングトレーラーというライフスタイル。これ以上、男心をくすぐるファクターはない。価格は470万円〜と、トレーラーにしては高めだが、やはりいいモノは高い。懐に余裕がなくても、「やはり一生モノだから少々高くても…」なんて言い訳して買いたい、魅力ある1台だ。
エフェクトメイジ https://x-cabin.jp/