また、PPS樹脂を使用した「テナックス TPUD」は、ATL(*1)やAFP(*2)といった技術で自動積層し、オーバーモールド成形(*3)により複雑な形状を付与するなど、より高度な技術に対応することが可能で、生産効率の向上により製造工程のコスト効率向上にも大きく寄与する。
帝人は、これまでPEEK樹脂およびPAEK樹脂を母材としたテープ状の炭素繊維プリプレグを展開してきたが、このたび、母材にPPS樹脂を使用した「テナックス TPUD」を開発し、ラインアップに加えることにより、これまで以上に幅広い分野への 展開が可能となる。
(*1) ATL: Automatic Tape Lay-upの略。3インチから12インチ幅のプリプレグテープ材を平面上に積層する方法。
(*2) AFP: Automated Fiber Placementの略。一方向プリプレグを繊維方向に1/8~1/2インチ幅にスリットしたテープを複数本同時に自動で積層する方法で、3 次元曲線など複雑な形状でも成形できる技術。
(*3) オーバーモールド成形: 樹脂成形物の上に別の樹脂を射出成形して積層体を製造する方法。