北米スバルのトーマス・J・ドール社長兼CEOは、好調の要因を次のように語った。「この春に新車の購入を検討しているお客様は、”暖かい季節の冒険”を乗り切れる理想的なパートナーを探しています。そんな中、マーケットで最も安全で信頼性が高く、ファミリー向けの車を提供するという当社の取り組みが、スバルをトップチョイスにしているのです」
北米スバルがラインナップしているのは8車種。そのすべてが前年同月の販売台数を上回っているのだが、中でも好調だったのはWRXだ。日本ではすでにラインナップから外れてしまったWRXだが、北米ではWRX、WRX STIともに販売が継続されている。そのWRX、台数自体は3183台と大きな数字ではないが、前年同月と比べると133%増という立派な成績を残した。
そのほかで好調だったのは1万9452台(前年同月比106.3%)のフォレスターと、1万2599台(前年同月比180.7%増)のクロストレック(日本名XV)だ。WRXも含めて、これらは4月としては過去最高の販売台数となった。
この4月には、北米スバルのこれまでの販売台数は1100万台を超えたという。順調に業績を回復しつつある北米スバルだが、心配の種があるとすれば、半導体不足による生産調整だ。せっかく自動車の需要が回復しても、売るタマがなければどうしようもない。
販売部門を司るジェフ・ウォルターズ上級副社長も、「我々は、お客様がこの春もスバルを最重要視してくださることを期待しています。が、我々の結果は、自動車業界全体の生産に影響を与えている(半導体の)チップ不足による車両の入手状況に影響されてしまうでしょう」と、懸念を述べている。
北米スバル・車種別販売台数【2021年4月】
フォレスター:1万9452台(+106.3%)
インプレッサ:3447台(+85.6%)
WRX/STI:3183台(+132.7%)
アセント:4398台(+11.3%)
レガシィ:2464台(+81.5%)
アウトバック:1万5728台(+95.1%)
BRZ:118台(+12.4%)
クロストレック(日本名XV):1万2599台(+180.7%)
トータル:6万1839台(+100.5%)
※( )内は前年同月比