TEXT●生方聡(UBUKATA Satoshi)
それまで遠い存在だったオープンカーを一気に身近なものにしてくれたのが、日本発のオープン2シータースポーツのユーノス ロードスター。手が届きやすい価格でオープンエアモータリングの爽快さと、FRスポーツの軽快な走りが楽しめる画期的なモデルだった。
2代目からはマツダ ロードスターと名前を変え、現在は4代目のNDが販売されているが、台数を稼げないオープン2シータースポーツを継続してつくり続けているマツダには感謝してもしきれないし、そのうえマニュアル仕様が全グレードで選べ、ベースモデルのSならたった260万1500円というのはうれしいかぎり。日本に住んでいて良かった!
2019年4月、ニュルブルクリンクでFF最速を記録したホットハッチがこのルノー・メガーヌ ルノー スポール(R.S.)だ。スポーツモデルにとって速いことは必須条件だが、このメガーヌ R.S.はさらに気持ちの良いドライビングをもたらす4WSテクノロジーが搭載され、コーナーを抜けるたびに走りの楽しさを実感できるのがうれしいところ。最高出力300psの2リッターターボもエキサイティングで、そのうえ他のクルマとは一線を画するモダンなデザインも所有する喜びを加速してくれる。これが464万円で手に入るというのは、コストパフォーマンスが高いどころか、バーゲンプライスといっても良いくらいだ。
最近電気自動車に乗り始めて、いま一番気になるのがプジョー208のEVバージョンであるe-208だ。比較的余裕がありながら、過剰ではない50kWhの駆動用バッテリーを積むことで、たとえば同じAllure(アリュール)なら、ガソリンエンジン車の127万円高という価格を実現。さらに、CEV補助金や地方自治体のサポート、さらに減税などを考えると300万円程度で手に入るというのは大きな魅力だ。しかも、e-208は最新のプジョーデザインをまとった最先端の電気自動車であり、ランニングコストが安いことを考えると、電気自動車を検討している人にとっては見逃せないクルマといえるだろう。
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予算に限りがある庶民にとって、車選びの際にこだわりたい要素が「コストパフォーマンス」。つまり、その車がお買い得かどうか、ということ。ただ安ければいいというわけではありません。ポイントは「値段と性能が釣り合っているか」。だから、価格が安い軽自動車だからコスパがいいとは限りませんし、1000万円以上のスーパーカーだってその価格に見合う機能や魅力があればお買い得と言えます。
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