このような市場動向を受け、現在のHDマップにおいて高い評価を獲得している「センチメートル級の高精度」や「充実の収録データ」を維持しつつ、新たな価値と優れたコストパフォーマンスを備えた、次世代のHDマップを2023年度より導入する。
高速道路と自動車専用道路にくわえて一般道路まで対応し、 下記の通り導入する。
● 2023年度:約80,000km※2
● 2024年度:約130,000km※2
■ 整備路線のカバレッジ拡張
国内初となる高速道路・自動車専用道路に一般道路まで対応。国道を中心に各地域で重要とされ、先進運転支援システムおよび自動走行に有用とされる路線をダイナミック基盤社独自のノウハウで選定し収録。ドライバーに身近な一般道路においても安心/安全と優れた快適性の実現に貢献する。2023年度の導入後も、対応路線を順次拡張していく。
■ データフォーマットの統一
現在、日本と北米向け※3で異なるHDマップのデータフォーマットを統一。顧客において地域(国)ごとに生じる車両のシステム開発や評価の負荷を軽減することで、開発期間の短縮や開発コストの削減など開発効率化へ貢献する。
■ cm級の高精度
高度な位置補正技術を用いたモービルマッピングシステム※4にて、整備対象となる高速道路・自動車専用道路と一般道路を計測。膨大な量の計測データを接合し、ひとつの高精度3次元点群データとして整備。この高精度3次元点群データより生成されたダイナミックマップ基盤社のHDマップは一般的なデジタル地図(m級精度)を遥かに凌ぐ「cm級の高精度」を実現している。
■ 充実の収録データ
先進運転支援システムおよび自動走行において必要とされる厳選された地物と属性情報を3次元の位置情報として収録。現実世界に存在する信号機や停止線などの「実在地物」、現実世界には存在しないものの車両制御に重要な車線リンク(車線中心線)などの「仮想地物」を収録している。自己位置推定をはじめ、車両に搭載されたカメラやLiDARなどでは補いきれない要素やシーンの補助、先読み走行の参照情報など様々な用途に活用できる。
■ 優れたコストパフォーマンス
小型車や軽自動車まで、あらゆる車両に高度な先進運転支援システムが搭載されるよう、大幅な低価格化を実現。さらに、データフォーマット統一による顧客の開発効率化とあいまって、次世代のHDマップはコストパフォーマンスが飛躍的に向上している。
※1:モービルマッピングシステムにて日本国内の30,000km(上下線長)を超える高速道路と自動車専用道路に一般道路を計測し点群データから生成された高精度3次元地図データ(HDマップ)において。2021年3月31日時点。ダイナミックマップ基盤調べ。
※2:各年度の整備距離は2021年3月31日時点の計画。今後の整備状況によっては変更となる場合があります。距離表記はすべて上下線長。 画像はイメージ。
※3:北米向けの高精度3次元地図データ(HDマップ)はグループ企業のUshr Inc.が提供
※4:モービルマッピングシステムとはGPS、カメラ、レーザスキャナ(LiDAR)、IMU(Inertial Measurement Unit)などを搭載したシステム
※5:次世代の高精度3次元地図データ(HDマップ)に収録されている一部の地物。仕様は変更となる場合があります。