ディーゼルはトルキーで燃費もいい。そう考えてF30先代BMW3シリーズの最終型320dを購入したMotor-Fan編集長が購入2年で2度目の12カ月点検を受けた。2年間の走行距離は1万7123km。燃費はどうだったか?

先代F30型BMW3シリーズの最終型を購入したのが2018年12月24日。それから2年が経過した。


購入したのはBMW 320d SPORTである。


エンジンは、B47型2.0ℓ直4ディーゼルターボでパワースペックは最高出力:190ps(140kW)/4000rpm 最大トルク:400Nm/1750~2500rpmである。

B47D20A シリンダー配列 直列4気筒ディーゼル 排気量 1995cc 内径×行程 84.0mm×90.0mm 圧縮比 16.5 最高出力 190ps(140kW)/4000rpm 最大トルク 400Nm/1750-2500rpm 給気方式 ターボチャージャー カム配置 DOHC ブロック材 アルミ合金 吸気弁/排気弁数 2/2 バルブ駆動方式 ロッカーアーム 燃料噴射方式 DI VVT/VVL ×/×

BMWの新世代モジュラーエンジンのディーゼルは1.5ℓ直3がB37、2.0ℓ直4がB47、3.0ℓ直6がB57型となる。

現行3シリーズの320dが搭載するのも同じB47型だが、現行モデルは尿素SCRシステムが付いているので、定期的に尿素水(AdBlue)の補給が必要だ。




さて、毎年年末の忙しい時期に定期点検ということになる。


購入して2年で走行距離は1万7123km。前年同時期が9779kmという記録が残っているから、2020年の走行距離はわずか7344kmということになる。コロナ禍の影響で取材・外出の機会が少なかったこと、レポートを書くためにできるだけ広報車をお借りして試乗することにしていたこともあって、自分の320dの走行距離は延びなかった。

1年前よりも燃費自体は向上している。通勤の市街地走行が多いにもかかわらず15.4km/ℓという数値になった。

320dの平均燃費は15.4km/ℓ(平均速度29.0km/h)だった。320dスポーツのJC08モード燃費は21.4km/ℓ。現行320d xDrive Joy+(4WDモデル)のWLTC燃費が15.3km/ℓだから、ほぼ同じ数字が出ている。




さて、320dの15.4km/ℓをどう見るか?


当然だが、使用燃料は軽油である。


2020年末の燃料の平均価格が


レギュラー:128円


ハイオク:143円


軽油:109円


であるとすると、320dは1km走るのに7.08円かかるという意味だ。




燃料がレギュラーだったら


128円÷7.08=18.2km/ℓ




ハイオクだったら


143円÷7.08=20.2km/ℓ




となる。輸入車の燃料はハイオク指定であることが多いから、320dと同じ燃料費とするなら、20.2km/ℓで走らないといけないわけだ。

ボディサイズ全長464mm5×全幅1800mm×全高1440mmは、やはり都市部では扱いやすい。

ちなみに、筆者が前に所有していたF30前期型320iの生涯燃費は11.5km/ℓだったから、7344km走るのに320iだと638.6ℓのハイオクガソリンが必要だったわけだ。


320dだと476.9ℓの軽油を消費したことになる。


燃料費は


320d:476.9ℓ×109円=5万1982円


320i:638.6ℓ×143円=9万1320円


と計算できる。320dの方が3万9338円、燃料費が安く済んだわけだ。

例えば、いま20km/ℓのレギュラーガソリンで走るクルマがあるとする。


同じ燃料費とするなら6.4円/kmということだから


ハイオク:22.3km/ℓ


軽油(ディーゼル):17km/ℓ


ということである。

2年経って不具合はなし。今回の12カ月点検でも問題はなかった。

2回目の12カ月点検では


・エンジンオイル交換(BMW GROUP LL-04 5W-30 5.0ℓ)


・オイルフィルター交換


・トランスミッション


・エアコンマイクロフィルター交換


・ワイパーブレード交換


をしてもらった。

前後ブレーキパッドの残量は


F:11.0mm(前年12月は12.5mm) R:10.5mm(同じく10.5mm)


だった。


このペースで走行するとフロントブレーキもリヤブレーキもあと7万km走れるそうだ。




前後タイヤ残溝は


F:5.5mm(6.0mm) R 5.0mm(5.5mm)


だった。




ナビゲーションのマップデータを2021年1月版へアップデート。


そのほかに、「グレースノート20-1へアップデート」というのがリストにあった。

2020年1月以降にリリースされたCDを挿すと、こうなる。

グレースノート?


調べてみると


「音楽、TV番組、映画、スポーツに関するメタデータとコンテンツ認識技術で、Apple、Amazon、Time Warner Cable、Teslaなど世界有数のプラットフォームやサービスにGracenoteは搭載されています」とある。CDをスロットに挿すと、自動的にアルバムタイトル、アーティスト、曲目を表示してくれるのは、毎回どこかへデータを読みにいっているのかと思っていたら、そうではないらしい。今回の20-1(2020年1月という意味だろう)へのアップデートをしてもらったが、最新のCD(2020年11月リリース)を入れると、やはり曲名もアルバム名も出てこなかった(これまで一度もそういうことがなかったのは、どうやら古いCDばかりかけていたからのようだ)。




そんなわけで、2018年F30最終型BMW320dは好調である。


2021年は心置きなくロングドライブに出かけたいと思う。対面してお話を伺える取材の機会も以前のように戻ることを、心から祈っている。




2021年が皆さんにとって素晴らしい年になることを祈っています。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 BMW320d(F30後期型)2.0ℓ直4ディーゼルの燃費は? 購入2年目の12カ月点検で分析する