ホンダは欧米仕様のニューモデル「レブル1100」を発表。レブルは各国で250/300/500がリリースされているが、新登場のレブル1100はシリーズ最高峰となる並列2気筒1084ccエンジンを搭載。「豪華さを追求しないこと」をコンセプトに、低価格の9299ドルに設定(北米価格/6速MT仕様)。レブル1100は国内でも発売が予定されており、国内での発売価格にも注目が集まっている。


REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)

マニュアルトランスミッション(6速MT)とデュアルクラッチトランスミッション(DCT)の2種類をスタンバイ

余裕のあるポジションで、街乗りからロングツーリングまで幅広くこなせる大型クルーザー、ホンダ レブル1100。

ホンダ Lebel(レブル)1100を動画でチェック

Features and Benefits - The All-New 2021 Honda Rebel 1100
カラーは2色あり。写真はボルドーレッドメタリック。

全長2240mm、ホイールベース1520mmのロー&ロングフォルムが特徴。

180mm幅の180/65-16超ワイドタイヤを装備して、ビッグクルーザーならではの迫力あるリヤビューを演出。

レブル250やレブル500を踏襲した、シリーズならではのワイルドなフォルムが特徴。

ホイールはフロント18インチ、リヤ16インチの異径サイズをチョイス。

シート高は700mmの超ローポジションに設定。

クルーザーならではのゆったりとしたライディングポジションを確保。

 国内では2020年12月現在、250と500が発売中のレブルシリーズ。特に普通自動二輪免許で乗車できる250は、扱いやすいエンジンや取り回しの良いボディにより、性別や年齢を問わず幅広い層に支持されている。




 今回、欧米で発表されたNEWモデル「レブル1100(欧州名はCMX1100 REBEL)」は、レブルならではの水冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒はそのままに、シリーズ最高峰となる排気量1084ccに設定。大排気量の大型クルーザーながら、市街地走行、ロングツーリング、ワインディングでのスポーティな走りまで、様々なシチュエーションにて楽しめる1台として完成。




 フレームはΦ35mmのチューブラースチールフレームを採用。外観は250や500を踏襲した、レブルシリーズならではのワイルドなイメージ。シート高は700mmの超ローポジションに設定。レブル250&500のシート高は690mmで、わずか10mmアップに抑制されている。




 エンジンはCRF1100Lアフリカツイン用をベースとした、排ガス規制「ユーロ5」適応の270度クランク型水冷SOHC4バルブ並列2気筒1084ccを搭載。最高出力は87ps/7000rpm(CRF1100Lは95ps/7500rpm)、最大トルクは9.9kgf・m(CRF1100Lは10.1kgf・m)を発揮する。CRF1100Lに比べ、レブル1100は低回転での扱いやすさを重視した、クルーザーならではのテイストに仕上げられているのが特徴だ。




 フロント周りは、酸化チタンコート処理を施したインナーパイプと、2ピース構造のボトムケースを組み合わせたΦ43mm正立フロントフォークに、ラジアルマウント式4ピストンキャリパー+シングル式Φ330mmディスクブレーキを採用する。リヤ周りはΦ50.8mmの丸パイプを採用したスイングアームに、ピギーバックスタイルのリザーバータンク付きツインショックをコーディネイト。




 ホイールはY字型のスポークを備えた鋳造アルミニウムタイプを採用。250と500は前後16インチだが、レブル1100はフロント18インチ、リヤ16インチの異径サイズをチョイス。タイヤはフロントに130mm幅の130/70-18、リヤに180mm幅の180/65-16のワイドタイプを選択して、ビッグクルーザーならではの迫力ある足元にアレンジ。スポーティな走りと、快適な乗り心地を両立しているのもポイントだ。

ガンメタルブラックメタリック

低価格ながら「ライディングモード」「トラコン」など最新の電子制御システムを装備

 レブル1100の最大のポイントは、「豪華さを追求しない」をコンセプトにコストダウンを図り、ビッグバイクとしては驚異的な低価格を実現したところ。同系エンジンを搭載する2021年型のアフリカツインに比べ、3分の2以下という驚愕の価格には、ただただ驚きだ。




 ミッションは「マニュアルトランスミッション(6速MT)」に加え、左手でのクラッチ操作を省いたオートマチックの「デュアルクラッチトランスミッション(DCT)」の2種類をスタンバイ。レブル1100は低価格を実現しつつ、




・3つのプリセット(スタンダード、レイン、スポーツ)と1つのユーザーカスタマイズを備えたライディングモードを装備


・3段階調整可能なトラクションコントロールである「Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)」を採用


・ウイリーコントロールを導入


・クルーズコントロールを導入


・イグニッションキーで開くシートを採用


・シートの下にUSBタイプCの電源ソケットを装備


・シート下に容量3Lの収納スペースを確保


・フルLEDの灯火類を採用


・LCDタイプの反転表示メーターを採用




 など、最新の電子制御システムや実用性抜群の装備を導入。レブル1100は国内でも発売予定されており、国内での発売価格にも注目が集まっている。

ビッグクルーザーながら、贅肉を削ぎ落したスリムな形状。車両重量は6速MTが223kg、DCTが233kg。

ホンダ レブル1100 各部をチェック

CRF1100Lアフリカツイン用をベースに、バルブタイミングやリフト量を変更し、さらに強いパルス感を獲得した1084ccエンジン。

エンジン本体や関連パーツ、マフラーはすべてブラックカラーに統一。

水冷SOHC4バルブ並列2気筒1084ccエンジンは、最高出力は87馬力を発揮。メインキーシリンダーは左サイドカバー横に設置。

Φ35mmのチューブラースチールを採用したフレームはデザインも重視。

サイレンサーはオーバル形状を採用。出口はツイン化し、エンドカバーはシルバーカラーにアレンジ。

Φ43mm正立フロントフォークに、ラジアルマウント式4ピストンキャリパー+シングル式Φ330mmディスクブレーキを組み合わせる。

前後フェンダーの素材は樹脂製ではなく、1mm厚のスチール製を採用。

Y字型スポークにデザインされた、軽量でオシャレな鋳造アルミニウムホイール。

フロントフォークはインナーパイプに酸化チタンコート処理を実施。

容量13.6Lを確保した燃料タンク。燃費はWMTCモードでDCTが18.86km/L、6速MTが20.40km/L。

アメリカンテイストを存分に盛り込んだ存在溢れるテール周り。

タンデムシートは簡単に取り外し可能。シングルシート仕様にもスタイルチェンジOKだ。

タンデムシートを取り付けた状態。

Φ50.8mmの丸パイプを採用したスイングアームに、ピギーバックスタイルのリザーバータンク付きツインショックを組み合わせる。

リヤは180mm幅の180/65-16ワイドタイヤを装着してヘビー級フォルムにアレンジ。

シート側に向かって絞り込まれたガソリンタンク。容量は13.6L。

写真はクラッチレバーを省いたDCT仕様。DCT仕様は左グロップ横にパーキングブレーキを装備。

パイプハンドル、ブレーキレバー、バックミラーもブラックカラーにアレンジ。

テールランプ消灯時。

ヘッドライプやウインカーと同様、テールランプもLED化。

ヘッドライト消灯時。ヘッドライト&ウインカーはLED化。

LED2灯が点灯するロービーム。イカリングも点灯。

ハイビームはLED4灯+イカリングのすべてが点灯。

メインキーをオンにした状態。メーターは反転表示のLCDタイプを採用。

メインキーをオフにした状態のメーター。

メーターの外観はコンパクトなイメージにデザイン。

オプションの「STREET アクセサリー」装着車

ボルドーレッドメタリック

ガンメタルブラックメタリック

オプションのヘッドライトカウルを装備。

カスタム度の高いメッシュシート。

メッシュ×ブラウンカラーのシート。

荷物を積むのに便利なリヤキャリア。

タンデムシートを取り外し、キャリアを装着したバージョン。

標準カラーのタンデムシート。

ブラウンカラーのタンデムシート。

オプションの「TOUR アクセサリー」装着車

ボルドーレッドメタリック

ガンメタルブラックメタリック

クリアシールドを装備したフロントカウル。

スモークシールドを装備したフロントカウル。

ツーリングに便利な大型のリヤサイドバッグ。

リヤサイドバッグは取り外し&持ち歩きも可能。

リヤサイドバッグ取り付けステー。

タンデム走行に安心の背もたれ付きタンデムバー。

※【カッコ内】はDCT仕様車


全長×全幅×全高:2240mm×853mm【834mm】×1115mm


ホイールベース:1520mm


最低地上高:120mm


シート高:700mm


車両重量:223kg【233kg】


エンジン形式:水冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒 270°クランク


総排気量:1084cc


ボア×ストローク:92mm×81.5mm


圧縮比:10.1


最高出力:64kW(87ps)/7000rpm


最大トルク:98N・m(9.99kgf・m)/4750rpm


燃料タンク容量:13.6L


変速機形式:6速リターン【6速DCT】


キャスター角:28゜


トレール量:110mm


前タイヤサイズ:130/70B18M/C


後タイヤサイズ:180/65B16M/C


前ブレーキ:Φ330mmシングルディスク


後ブレーキ:Φ256mmシングルディスク
情報提供元: MotorFan
記事名:「 国内でも発売決定の「ホンダ レブル1100」、100万円以下の超コスパプライスもありえる?