また、エンジンは約90%ものパーツが新設計された、新世代パワートレインDrive-E (ドライブイー)の第3世代となる2.0ℓ直列4気筒ガソリンエンジンを搭載。ボルボ独自の設計思想により、優れた効率性と環境性能、コンパクトなデザインを実現しており、新世代ボディ構造とともに、高いレベルの衝突安全性能も考慮されている。シリンダーの表面処理の改良など、エンジン内部のフリクション低減を図るとともに、気筒休止システムを導入したことで、一定条件を満たした状態での2気筒走行が可能となり、エンジンの運転効率が向上したことで燃費向上に繋げている。なお、B4用のエンジンは197ps/300Nmを、B5用は250ps/350Nmを発揮する。WLTCモード燃費はいずれも12.8km/ℓ。
S60のエントリーグレードに位置付けられる「B4モメンタム」は、パワートレインの変更と合わせて仕様装備の見直しを実施。「キーレスエントリー」や「運転席8ウェイパワーシート(運転席ドアミラー連動メモリー機構付き)」、「ドアハンドル(ボディ同色/グラウンドライト付き)」が標準装備され、B4パワートレインを搭載していながら500万円を切る税込車両価格を実現した。
S60ではまた、新たに「Rデザイン」が設定された。Rデザインは「洗練さ(Refinement)」の「R」を軸とした専用装備と、スポーツサスペンションによる洗練された走りによる、通常モデルと差別化したグレード。グロッシーブラック仕上げのアクセントや18インチ専用アルミホイールをはじめ、専用オープングリッドテキスタイル/ファインナッパレザー・コンビネーション・スポーツシートや、本革/シルクメタル・スポーツステアリングホイール等を装備し、B5パワートレインを搭載する。
さらにS60では、プラグインハイブリッド仕様「リチャージ・プラグインハイブリッドT6」に、装備レベルの見直しにより戦略的な価格を実現した新グレード「インスクリプション・エクスプレッション」が設定されたのも新しい。
一方、V60クロスカントリーも従来の「T5」パワートレインから、48Vハイブリッド仕様の「B5」(S60に搭載されるB5と基本的には同じ)に移行された。WLTCモード燃費は11.7km/ℓ。
これらのほか両モデル共通の変更点として、新たに「180km/hの最高速度制限」と「ケア・キー(搭載されるキー2本のうち1本がケア・キーとなる)」が導入された。ボルボでは、新しいボルボ車に乗車中における死亡者または重傷者をゼロにすることを目指しているが、その目標を達成するためには、技術面に焦点を当てるだけでは実現できないことを認識しており、ドライバーの行動面にも焦点を当てなければならないと考えている。そのなかでクルマの速度超過が死亡重症事故の大きな原因のひとつであることから、すべての新しいボルボ車の最高速度を180km/hに制限した。また、標準装備のケア・キーを使用することにより、運転免許を取得したばかりの10代の若者といった運転経験の浅い方や、高齢者が運転する際、また他人にクルマを貸し出す際などに、予めクルマの最高速度を任意のより低い速度に制限しておくことができる。
●「ボルボS60」モデルラインナップ●ボルボ・カー・ジャパン公式WEBサイト
・B4モメンタム:499万円
・B5インスクリプション:624万円
・B5 Rデザイン:624万円
・リチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWDインスクリプション・エクスプレッション:684万円
・リチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWDインスクリプション:799万円
●「ボルボV60クロスカントリー」モデルラインナップ
・B5 AWD:579万円
・B5 AWD Pro:674万円
※価格は消費税込み