ワクワクしたり、落ち込んだり、かと思えば気が大きくなったり……の、35(クルマ)購入への道程、ぜひ一緒に楽しんでください。
TEXT&PHOTO:生江凪子(Naco NAMAE)
PHOTO:Motor-Fan.jp / Special thanks:NISSAN
日産 GT-R好きな、興味がある皆さま、こんにちは。ナコです。【女性編集者、R35を……買う?!】をご覧いただき、ありがとうございます。さて、無事に走り出すか? の3回目。
今回は、ゴルフのツアーで優勝したときの副賞のように想定外の鍵を受け取った「納車」直後から。
広報車をお借りするときには “現車確認” という作業があります。お借りしている期間の車両の状況を把握するための大事な作業です。たとえば「左リヤホイールの、ここに傷があります」とか「ここに飛び石での凹みがあります」というような感じで、ぐるっと一周して小傷すらも共有。
もちろん広報車なので、基本はピッカピカに綺麗。が、そうは言っても通常使っているうちについてしまう傷もあるので、確認は必須。
で、借りる側としては正直な気持ち、できれば、まぁ、フロントの床とかにすり傷がついていてほしいなぁ、とか願うのですよ……。
いざ現車確認。いつもお世話になる広報車担当のかたと車両を一周。……ナニも言われない。
フロントからリヤ、右から左。ナニも言われず、一周終わってしまった。
「この車両、ものすっごく綺麗なままなんですよね」
と笑顔で言われる。でも、心なしか目が笑っていない。そしてホンモノの鍵を渡され「試乗、楽しんでくださいねっ!」とまたしても満面の笑顔で言われるが、やっぱり目が、目が真剣。
ちなみにこちらの車両、GT-R プレミアムエディションとなります。車両本体価格(税込)1232万9900円。そして、メーカーオプション&ディーラーオプションがいい塩梅についてそのお値段、1350万1082円。
無事に「納車式」も終了し、さぁ「オレの35」を転がすとするか! とエンジンスタート。皆さまに見送られながら日産自動車の本社駐車場から出発……するが、早くも駐車場のゲートをくぐる時点でぶつけないかと緊張のあまりお腹がいたくなってきた(安心してください。ぶつけていません。ご期待に沿えず、かもしれませんが)。
緊張すると、なんだかどんどん身体が硬直してくる気がする。いかん。リラーックス。すって~はいて~ひ~ひ~ふ~。
ドキドキしながらステアリングを握り続ける。
35に乗るのは初めてではない。試乗させていただいた経験上、35もNISMOも、とても運転がしやすいクルマだ、と認識している。がっ!
いま、この瞬間、ナコと「オレの35」ちゃんに必要なものっ。そう! それは初心者マーク! カモンッ、若葉マーク! なんなら年齢を増して、もみじマークを貼ってもいいだらうか。
とにかく周りの人々、優しくして。
さすがに高速で速度の波を崩す運転はしていない、が波に乗りきれてもいない。そんなオレを抜くのはいい。ガンガン抜いてくれ。が、抜いていくときに「ヘイヘ~イ、35乗っててダッサい運転だな」という冷たい視線を送るのだけはココロがくじけるからやめてくれまいか。ひ~ふ~ひ~。ふごっ。
心なしか、ステアリングが重い。緊張しているから? まっすぐ走らせるのに、かなり体力が必要だ。
うあ~、なんかめっさ硬派! なにこの漢感。いや、ナンパなクルマだとは思っていないけど、ちょっとガチすぎない? やっぱり購入以前の問題か……と泣きそうになりながら(ほぼ泣いてる)、会社の駐車場へ到着。
無事に(ココロは無事ではない)日産グローバル本社のある横浜から東新宿の会社駐車場へ到着するも、さらなる苦難がナコを襲う……。
次回【女性編集者、R35を……買う?! Vol.04】「立体駐車場? ナニそれ。放置してもいい?」へ続く
【女性編集者、R35を……買う?!】は、フィクションがちょっこし入ったノンフィクションの連載となります(回数、期間それどころか金銭的・技術的に購入できるかどうかも未定)。クルマの運転に自信がなくても、GT-Rに乗れるのか? そもそもGT-Rって日常使いできるクルマなのか? などなど、GT-Rを購入するにあたってのさまざまなハードルを大真面目に考察した、限りなく主観的な「日記」となりますのでご了承ください。