HERE Technologiesとwhat3wordsは10月26日、次世代の高精度カーナビの提供に向けて提携したことを発表した。これによりHERE Technologiesを採用するOEMメーカーは、カーナビ機能にwhat3wordsを統合することが可能となる。ドライバーは目的地をwhat3wordsアドレスで指定することで、どこでも3メートル四方の精度で目的地まで案内をすることができる。

 HEREは世界をリードするナビゲーションプラットフォームであり、その地図データサービスは世界の1億5,000万台の車両で利用されているほか、道路網、建物、交通システムなどの最新の位置情報コンテンツを利用できる業界最先端の各種製品を提供している。今回、what3wordsのアドレス入力機能が追加されたことにより、ドライバーは、最もスマートな地図システムと画期的なアドレスシステムを体験できるようになる。




 what3wordsの革新的なアドレスシステムでは、世界を3メートル四方の格子に分割し、それぞれの四方に、3つの単語を組み合わせたwhat3wordsのアドレスを割り当てる。たとえば、HERE Japanの場所は「///そうしん・るすばん・くじびき」で表される。what3wordsでは、建物の入口や駐車場の区画のような特定の位置情報を簡単に伝えることができ、海岸、公園、都市から離れたハイキングコースなど番地のない場所の位置情報も指定することができる。




 ドライバーは、番地や地点を入力するのと同様に、what3wordsのアドレスを自動車のヘッドユニットやコネクテッドカーのアプリに直接入力できる。what3wordsアドレスは世界で数百万件使用されており、予約確認書、ガイドブック、ウェブサイトの連絡先ページや、友人から送られたメッセージの中で用いられているのがわかる。また、 ドライバー は what3words のアドレスを無料の what3words アプリやオンラインマップ で探すこともできる。




what3wordsの技術は、Mercedes-Benz、Tata Motors、DB Schenker、Hermes、Cabifyをはじめとする世界的な自動車メーカー、物流業者、モビリティアプリで採用されている。




 what3wordsのCEOで共同創業者のChris Sheldrick氏は次のように述べている。


「HEREは、機能の豊富さ、精度、鮮度で市場トップクラスを誇る地図システムです。そのHEREが、位置情報をさらに簡単に伝達できる方法を備えました。これまでのような車の中での住所の使い方はやや不便です。煩わしく、長くて入力しづらく、音声アシスタントもよく聞き間違えます。また、住所が検出されても、特定の入口のような正確な場所には案内してくれません。案内先は、ピンがある場所、つまり多くの場合は建物の中心点です。当社は、自動車メーカーやモビリティサービスからの要望の高まりを認識しています。今回、what3wordsがHEREに組み込まれることによって、当社のアドレスシステムを新旧どちらの自動車にも簡単で容易に対応させることができます」




 HERE Technologiesのシニアバイスプレジデント兼最高製品責任者(CPO)であるJørgen Behrens氏は次のように述べている。「what3wordsとの提携は、HEREがナビゲーションの分野で革新を続けていることを示す明確な例です。この提携により自動車業界のOEMおよびティア1サプライヤー各社は、what3wordsのサービスを独自に統合することなく、HERE Search APIを通じて顧客に提供できます。ドライバーは、建物が密集した番地の複雑な都市部でも簡単に経路を知り、地元のパブでも登山口でも、どんなところへもスムーズに到達できるようになるでしょう」




 この新しい機能は、新規および既存のユーザーのどちらであっても簡単に取り入れることができる。what3wordsはHEREの主要なナビゲーション製品のアドオンとして入手できる。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 HERE:what3wordsをカーナビ機能に統合。車載システムへwhat3wordsアドレスの直接入力が可能に