REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●株式会社 ホンダモーターサイクルジャパン
ホンダ・レブル 500.......799,700円
実はレブルには250、300、500の3機種が生産されているが、日本市場にリリースされているのは250と500の2機種。その違いの大きなポイントは排気量が異なる点と、ツインエンジンを搭載している事である。
250は単気筒だが、500は右サイドカムチェーン方式の直(並)列2気筒。水冷DOHC4バルブ。メカニカルノイズを低減して排気音を聴かせるようにチューニングされた2into1マフラーは、外観は250と共通としながらも内部のダブルチャンバー構造は専用デザインされている。
ベースとなったのはCBR500Rのエンジンだが、吸排気系や電子制御のチューニングによってピークパワーを抑えるかわりにトルクを増幅。実用域でより扱いやすい出力特性を獲得していると言う。
ボア・ストロークはほぼスクエアに近い67×66.8mm。スポーツ系バイクと比較すると回転のリズムや伸び感は傾向としてゆったと穏やかな物に仕上げられているわけだ。
最高出力、最大トルク共に発生回転数は250のそれよりも1,000~1,250rpm低くなっている所も印象的。レブルのキャラクターにより相応しい穏やかな雰囲気の中に十分な底力を発揮する出力特性を誇り、当然ギヤリングも高めに専用セッティングされている。
車重は190kg 。前後サスペンションも基本的には250と共通のSHOWA 製だが、使用されるバネ定数が異なることは間違いなく、当然ダンピング特性もそれぞれに専用チューニングされているわけだ。
販売面で国内での主力モデルは250。価格面でも約20万円の格差があるが、コンセプトを忠実に表現されたモデルとして、その注目度は侮れない。
トルキーで豊かな乗り味
足つき性チェック(身長168cm)
ディテール解説
◼️主要諸元◼️
Rebel 500
車名・型式:ホンダ・2BL-PC60
全長(mm):2,205
全幅(mm):820
全高(mm):1,090
軸距(mm):1,490
最低地上高(mm):135
シート高(mm):690
車両重量(kg):190
乗車定員(人):2
燃料消費率(km/L):40.2(60km/h)〈2名乗車時〉
WMTCモード値(km/L):27.0〈1名乗車時〉
最小回転半径(m):2.8
エンジン型式:PC60E
エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒
総排気量(cm3):471
内径×行程(mm):67.0×66.8
圧縮比★:10.7:1
最高出力(kW[PS]/rpm):34[46]/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):43[4.4]/6,500
燃料供給装置形式:電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式★:セルフ式
点火装置形式★:フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式★:圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L):11
クラッチ形式★:湿式多板コイルスプリング式
変速機形式:常時噛合式6段リターン
変速比:
1速 3.285
2速 2.105
3速 1.600
4速 1.300
5速 1.150
6速 1.043
減速比(1次/2次):2.029/2.666
キャスター角(度):28゜00′
トレール量(mm):110
タイヤ(前/後):130/90-16M/C 67H / 150/80-16M/C 71H
ブレーキ形式(前/後):油圧式ディスク / 油圧式ディスク
懸架方式(前/後):テレスコピック式 / スイングアーム式
フレーム形式:ダイヤモンド
製造国:タイ
⚫️試乗後の一言!