そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。
そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、ダイハツがインドネシアで販売している3列7人乗りのFRコンパクトSUV「テリオス」を紹介したい。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●ダイハツ工業
なお、現在の主力市場であるインドネシアでは、初代テリオスはフロントマスクなどを変更し1999年7月より「タルーナ」として販売されていたが、2007年1月からは日本における「ビーゴ」を「テリオス」として発売。こちらは日本のビーゴと同様の2列5人乗りに加え、ロングボディの3列7人乗り仕様も用意されていた。
2017年11月、約11年ぶりにフルモデルチェンジし三代目となったテリオスは、FRコンパクトMPV「セニア」のプラットフォームをベースとし、走りのポテンシャルを全面的に底上げしつつ、3列7人乗り仕様に一本化。ほぼ従来のボディサイズを維持しながら、室内長を170mm、1列目と2列目の間隔を45mm、荷室長を150mm拡大し、インドネシアでニーズの強いガロンボトル4本の収納を可能とするなど、居住性と積載能力を大幅にアップした。
そして、内外装を一新し、従来のSUVらしい落ち着いたデザインから、エッジの立ったキャラクターラインが目を引くクロスオーバースタイルに宗旨替え。2018年8月にはボディ同色のロアスカートやオーバーフェンダーを装着した「カスタム」を追加することで、スポーティなイメージをさらに強めている。
また、ASEAN向け次世代エンジンの2NR-VE型1.5L直4エンジンを新たに搭載し、燃費を約25%改善した。トランスミッションは5速MTと4速ATの2種類だ。
■ダイハツ・テリオスR(FR)*インドネシア仕様
全長×全幅×全高:4435×1695×1705mm
ホイールベース:2685mm
車両重量:1270kg
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:1496cc
最高出力:76kW(104ps)/6000rpm
最大トルク:136Nm/4200rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/5リンクリジッド
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ 前後:215/60R17
乗車定員:7名
車両価格:2億5450万ルピア(約180万円)