新規搭載された衝突被害軽減ブレーキ「Advanced Emergency Braking System:AEBS」は、フロントバンパーに搭載した高精度ミリ波レーダーが前方の走行車両または静止車両や動いている歩行者を検知し、衝突の危険を察知するとドライバーに警報を発し、ブレーキを作動して衝突回避をサポートする。また、車両安定性制御装置「Electronic Stability Program: ESP」が車両姿勢をセンサーで常時検知し、カーブでの横転等の危険性が生じた場合、モーター駆動や4輪のブレーキ力を制御し、車両姿勢を適正な状態にして横転の危険回避を支援する。さらに、車両逸脱警報装置「Lane Departure Warning System: LDWS」はウィンカー操作を行なわずに車両が車線を逸脱した場合、白線認識カメラが車線逸脱を検知し、ドライバーにブザーで注意を喚起し、ドライバーの安全運転をサポートする。
電動で駆動することで排出ガスが一切出ないeCanterは、世界的にますます高まるゼロ・エミッションの輸送ニーズに対して、三菱ふそうが提供するソリューションだ。eCanterは従来のディーゼル車と比較して騒音がなく、振動も少ないため、市街地での深夜・早朝稼働の配送ニーズにも対応し、特に都市内輸送に適している。
さらに、夜間にも充電できるため、作業時間の効率化やドライバーの負担軽減にもつながる。2017年に日本をはじめグローバルで販売を開始して以来、これまでにルート配送や店舗への商品配送等の配送用トラックとして活用されており、環境に配慮したトラックとして国内外のユーザーからの評価も高い。
「環境に配慮した物流ニーズは、世界規模で現在急速に高まっています。三菱ふそうはEVトラックのパイオニアとしてゼロ・エミッション輸送の実現に貢献し、eCanterは国内外のさまざまなお客様のもとで稼働中です。より新しく進化を遂げたeCanterは、環境に配慮した輸送実現に向けた私たちの取り組みの証です。三菱ふそうはさらに、2039年までに全ての新型車両をCO2ニュートラル化するビジョンの実現に向けた取り組みも今後加速していきます」(三菱ふそうトラック・バス ハートムット・シック代表取締役社長)
三菱ふそうの電気小型トラック、eCanterは、今日の都市が抱える騒音や排出ガス、CO2低減の課題を解決する答として、三菱ふそうが開発した車両だ。
これまですでに世界全体で160台以上が稼働中で、合計200万km以上の走行実績があり、環境に優しく経済性に優れていることが証明されている。eCanterは、車両総重量7.5トンクラス、急速充電では最大約1.5時間、普通充電では最大約11時間の充電で、航続距離は約100kmを確保している。電気駆動システムには、モーター(最大出力135kW、最大トルク390Nm)と、370V・13.5kWhの高電圧リチウムイオンバッテリーパックを6個搭載している。