TEXT●橋本洋平(HASHIMOTO Yohei)
パラサイトシングルという最強の武器をフルに使い、頭金は全財産、月々の支払いは都心のワンルームマンション並みで60回均等払いでなんとか購入した超初期型GT-Rは、いまだ忘れられない一台。
トランスアクスルミッションなのに4WDを可能にし、まるでFRのような操りやすさを実現しながら、その一方で脳みそが置いていかれるかのようなスタートダッシュと超高速クルーズを可能にしていた。それをサラッと4人乗りでやってのけたのだから感心するばかり。海外試乗で300km/h近いクルーズをしても緊張感ナシだったことは驚きだった。
干支が一周するほど時が経過し、いつまで新車で買えるのか、いよいよカウントダウンに差し掛かりそうだが、出来ればもう一度手にしたい。長きに渡り熟成された深みのあるいまのGT-Rは、初期モデルとは別物の仕上がりがあるのは確認済み。嫁さんと財布とローン審査が通過するか否か⁉︎ 再び手にするにはかなりの関門が待ち構えている。
ユーノス・ロードスターからの乗り換えだったS2000は衝撃の連続だった。それはオープンカーながらも高い剛性を実現していたこと。そして9000回転まで使えるという夢のエンジンが搭載されていたからだ。リアルオープンスポーツというキャッチフレーズは、手にして間違いではなかったと充実感で満たされるばかり。ワインディングからサーキットまで、あらゆるシーンを駆け抜け、それでもまだまだ走り足りないと感じたものだ。
先日、ホンダアクセスがモデューロブランドで20周年記念のパーツをラインアップしたことを取材するため、久々にサーキットを走った。その模様は「おっさんon board」という僕のYouTubeに掲載してあるので、そちらをご覧いただきたいが、やはり高回転エンジンと自在に操れるシャシーのマッチングは最高。現代のタイヤとパーツでリフレッシュした姿は、いつまでも走っていたい感覚が増していた。
初めての愛車として選び、その後も何度も離れてはくっつきという、もはや腐れ縁と言っていいユーノス・ロードスターが、2年前から再び我が家に復活した。これでロードスターと名のつくクルマは6台目となる。
再び初代ロードスターに乗ろうと思ったきっかけは、マツダがレストアサービスを始めたことをきっかけに、補修パーツが潤沢になったから。おかげで盆栽のように手入れを始め、常に修理をする世界に足を踏み入れてしまったが、みるみる蘇るその姿には満足している。また、いまだにチューニングパーツも多く、モディファイを楽しめるところもお気に入り。
決して速くはないクルマだけど、ストリートを走らせているレベルでもドライバーがスポーツできるというか、それを強いられるところが大満足。クルマいじりからドラテク修正まで、まだまだしゃぶりつくせそうだ。
【近況報告】
つい先日、ヤリスGR-FOURの最終プロトに乗ってきた。昨年末に乗った仕様よりエンジンの吹け上がりは抜群! ダートの身のこなしも満足‼︎ かなり惹かれる一台だった。
【プロフィール】
今はなきジェイズティーポ編集部に所属した事を皮切りに自動車雑誌業界に入り、その後フリーランスへ。レースもやる程の走り好きで、2019年は86レースのクラブマンエキスパートクラスでシリーズチャンピオンを獲得した。