ファミリーマートとユーグレナは、ファミリーマート一部店舗の使用済み食用油(廃食油)を原料の一部として活用した『ユーグレナバイオディーゼル燃料』を、ファミリーマートの配送車両に使用する循環型の取り組みを共同で実施する。

 近年、バイオ燃料は、既存の化石燃料と比べると理論上CO2排出量が少ない再生可能な液体燃料として、欧米を中心に世界で普及が進んでいる。この度、ファミリーマートとユーグレナ社は、20年、30年先の未来を見据えて、『ユーグレナバイオディーゼル燃料』の利用・普及拡大に向けた取り組みを共同で開始することを決定した。




 具体的には、バイオ燃料製造実証プラントで製造するバイオ燃料の原料の一部に、横浜市内の一部ファミリーマート店舗で発生した使用済み食用油 を2020年9月以降再利用していく。また2020年8月下旬より、ファミリーマートの配送車両で『ユーグレナバイオディーゼル燃料』を使用開始する。

―ファミリーマート食品配送車へのバイオ燃料の使用について―


・走行開始:2020年8月下旬


・対象:神奈川県横浜市内を走る配送車両1台




―ファミリーマート店舗の使用済み食用油のバイオ燃料への活用について―


・回収開始:2020年5月1日


・店舗:ファミリーマート鶴見中央4丁目店(所在地:神奈川県横浜市)、横浜神之木町店(所在地:神奈川県横浜市)


・回収量:合計 約300L/月

 ファミリーマートは、この度ユーグレナ社が宣言した「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指す『GREEN OIL JAPAN』宣言に賛同し、『ユーグレナバイオディーゼル燃料』を使用することで、持続可能な社会の実現に貢献することを決定した。なお、ファミリーマートとユーグレナ社は、共同で微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)を配合した食品の商品開発を2014年より実施している。




 ユーグレナ社は、2018年10月末、横浜市鶴見区に日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを竣工した。同プラントで製造する『ユーグレナバイオディーゼル燃料』は、ユーグレナなどの微細藻類油脂や使用済み食用油を主原料とすることで、食料との競合や森林破壊といった問題を起こさず持続可能性に優れた燃料となることが期待されている。また、化石由来の軽油を使用している既存のエンジンに問題なく適用可能であり、水素や電気といった代替エネルギーへの移行に必要とされる多大なインフラコストもかからないため、石油使用が多い現代社会において、既存インフラを維持しながら効率的に普及することが可能だ。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ユーグレナ:バイオディーゼル燃料をファミリーマートが配送車両で使用