今年のル・マン24時間は、昨年のル・マンを初戦とした変則的なシリーズの最終戦という位置づけだった(つまり、次のシーズンはル・マン24時間が最終戦となる)。
その代替というわけではないが、6月13-14日の週末にバーチャル・ル・マン24時間レースが開催されることになった。主催は、フランス西部自動車クラブ(ACO)、つまり本物のル・マンと同じである。
ACOから招待を受けたTOYOTA GAZOO Racingは、WECシーズンと同じゼッケン7番と8番をつけたマシンで参戦する。今回のバーチャル・ル・マン24時間レースは、トヨタの本来のマシンであるLMP1クラスのマシンの使用が許されていない(もちろんバーチャルで)ため、TOYOTA GAZOO RacingはLMP2クラスのオレカ07マシンを使う。
今回がTOYOTA GAZOO Racing WECチームにとって初めてのeモータースポーツのレースとなる。
エントリーは50台! 北米IMSAやインディカーのレジェンドでもあるペンスキー・レーシング、eモータースポーツの強豪、チーム・レッドライン、TOYOTA GAZOO Racing アルゼンチン、レベリオン、アストンマーチン、ポルシェも参加する。
すべてのドライバーはドイツ・ケルンのTOYOTA GAZOO Racingエンジニアリングチームによるサポートの下で、セットアップやレース戦略の分析/開発を行なう。今回のイベントでは、1台あたり最低4名のドライバーが必要という規則となっており、チームは今回使用されるrFactor 2というソフトウェアとそのセットアップ特性への豊富な経験を持つ、有力なeモータースポーツレーサーを4人目のドライバーとして選択している。
TOYOTA GAZOO Racingの7号車は、レギュラードライバーのマイク・コンウェイ、小林 可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名に、フランス、ル・マン出身のeモータースポーツレーサーであるマキシム・ブリアン(23歳)が加わる。
8号車は、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーに加え、TOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジプログラムの育成ドライバーである山下 健太が、レギュラードライバーの中嶋 一貴に代わり出場。そして、4人目のドライバーとしてオランダ・モンフォール出身のユーリ・カスドルプ(23歳)が8号車に加わる。つまり、リアルなレーシングドライバーとeスポーツレーサーの混成チームなのだ。
バーチャルだが、もちろん24時間の耐久。TOYOTA GAZOO Racingの場合は、ドライバーはヨーロッパ、ニュージーランド、そして東京から参加する。
最初の公式セッションは6月9日(火)から11日(木)の中央ヨーロッパ夏時間午前10時から12時間、そして12日(金)は同じく午前10時より7時間のフリー走行が行われる。スターティンググリッドは12日(金)の午後6時10分よりカテゴリー毎に20分ずつの予選セッションが行なわれ、決定される。
そして、決勝レースは伝統的なル・マン24時間レースと同じく、13日(土)の午後3時にスタートが切られます。各セッション及びレースの模様はソーシャルメディアやストリーミングサイトでライブ配信される予定となっており、詳細は近日中に主催者から発表される予定だ。
バーチャル・ル・マン24時間レースがどんなレースなのか、注目だ。
レース名:24h LE MANS VIRTUALhttps://24virtual.lemansesports.com
開催日時:2020年6月13日(土)22:00開始~6月14日(日)22:00終了予定(日本時間 現地との時差-7時間)
レース:eレース用ソフトウェアrFactor 2(PC用シミュレーションソフト)を使用
配信:WEC公式ホームページ https://24virtual.lemansesports.com/及びアプリ