REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto)/編集部
※本稿は2020年4月発売の「日産ルークスのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
「インテリジェント軽ミニバン」を標榜する
新型ルークスは軽自動車規格の全長・全幅の制約がある中で持てる技術を集結させ、日産の強みであるインテリジェントモビリティコンセプトに、室内の広さと使い勝手というミニバン要件を融合させている。
ゆとりの車内空間を構築
ペダルレイアウトの見直しで、より快適に操作が可能
広い視界で運転時の安心感をアップ
クラス随一の優れた見晴らし
ゼログラビティシートで長時間の着座でも疲れにくい
女性に優しい力要らずの調整機構
助手席リクライニングレバーで後席に楽々アクセス
室内空間を最大限に使ってより広く
広い開口幅が子どもの乗せ降ろしに貢献する
後席スライドドアの開口幅も、クラストップの650㎜に拡大。子どもをチャイルドシートに載せ降ろしする際、自然に抱いた姿勢のまま作業ができる。足元も広いため、床に足がつきやすく、パパ&ママの腰に優しい。
操作ミスを抑制するセンサー配置
後席ロングスライドで子どものケアをしやすく
バッテリーはフットレストに活用
サンシェードで日差しと視線を遮断
室内全体の温度を均一に
ルーフに組み込まれたリヤシーリングファンを稼働して室内の空気を攪拌することで、前席と後席の温度差を低減できる。日産の実験では真夏の炎天下に駐車したクルマの車内が、半分の時間で快適になることが確認されている。冬場の暖かい空気にも効果的だ。
便利な二段構造の大型トレー
軽い力で操作できる後席格納
一定の力で軽く閉められるバックドア
ロードノイズと風騒音を徹底排除
ピストンの裏から冷却する
ピストン冠面の温度を下げて耐ノック性を高めるため、オイルジェットを採用。さらに冠面の裏にはヒートシンク状のリブを並べ、表面積を拡大して効率良く冷却できるように改良。無過給仕様の圧縮比を12.0まで高めている。
効率的に衝撃を吸収する追加メンバー
各部の地道な空力処理でデザイン性と低抵抗を両立
空力性能と冷却性能を両立
NA、ターボともに力強い走りを実現
デュアルインジェクターで燃料を微粒化
エンジン骨格などで静粛対策
シリンダーブロックには平面をつくらず、面剛性を高めて放射音を抑制。吸気管は等長化し、不協和音が発生しないようチューニングを実施。クランクシャフトはウェブ形状の最適化で剛性を高めるなど、騒音低減対策は徹底している。
回転数変動を抑制
CVTのノイズを低減
最終減速比ローギヤ化
低床化による荷室の拡大と軽量化
サス形式を踏襲しつつ性能を向上
先代から98%を新設したシャシー
駆動方式ごとに最適なリヤサス形状を採用
新世代ハブが滑らかな走りをもたらす
サイドマウント方式でブラケットを小型化
衝突時の安全性を高める脱落機構
レーダーが加わりより安全に
12分割の配光でハイビームを持続
プロパイロット付きモデルには、アダプティブLEDヘッドランプも標準装備。片側12個のハイビーム用LED光源を個別制御することで、対向車や先行車に対する幻惑を防ぎながら、路肩の遠方視認性を確保する。
狭いクリアランスのスペースで瞬時に展開
ぜひとも欲しいSOSコール
デイズではオプション設定だった事故自動通報システム「SOSコール」は、ハイウェイスターに標準装備、「X」グレードにオプション設定となった。システムはデイズと同様、(株)日本緊急通報サービスが運用する「ヘルプネット」を利用したもので、エアバッグが展開するレベルの事故が発生した際、NTTドコモの回線を通じて専門のオペレーターに接続。呼び掛けに応答しない場合は、オペレーターから警察や消防に出動要請が行なわれる。車両からは位置情報や減速Gの大きさと方向、シートベルト着用の有無などの情報が送られ、重篤度の予測データベースを使用して傷害値を推定。必要に応じてドクターヘリを要請する。これによって救護開始時間が平均約17分短縮され、救命率を高めることができる。
緊急通報は手動スイッチでも可能。急病時に乗員が通報できるほか、あおり運転を受けた際にも通報可能。位置情報をもとに警察の出動も要請できる。