スバル1000、1300の時代は、まず走行安定性と居住性を確保する段階だった。当時はFFという駆動軸形式は特異な存在であり、それだけでも十分に高い存在価値を持つ時代だった。だが、やがてFFでは飽き足らず4WDの乗用車を提案した。これは主として走破性の範囲を広げていくことに焦点が置かれていた。そしてレオーネの後に来るべきものとしてレガシィの開発が始まった。一連の流れを振り返ると、他社に先駆けて“走り”の先端技術を製品化してきた。だから次は、それらを引き継ぎつつ、90年代の世界戦略も考慮する必要がある。