ただし、走行中のクルマにとってインタークーラーは走行抵抗を増やす装備であり、置き場所や設計の工夫が必要だ。水冷インタークーラーが登場した理由はレイアウトの自由度にある。熱交換器の分野進歩が著しい。
日産GT-Rの空冷式チャージエアクーラー(インタークーラー) | ラジエーターの前面に位置し、左右バンクごとのターボチャージャーに対しインタークーラーも独立で与えられる。ちなみにGT-Rはオイルクーラーも車両前端にあり、冷却系デバイスが空力の一等地を支配している。外気をうまく取り込む | どの位置にチャージエアクーラーを置けばもっとも空気抵抗が小さく冷却効率が高いかはシミュレーションである程度まで詰められる。しかし、ぎっしり詰まったエンジンルームでは当然、「場所取り競争」になる。水冷式チャージエアクーラー(インタークーラー)| 吸気系の配管は、なるべく直線かつ最短で結ぶほうがいい。しかし、チャージエアクーラーの置き場所が制限されている場合は遠回りになってしまう。そこで水冷式が登場した。水を回すポンプのエネルギー消費と効率が見合えば有力な選択肢だ。スカイライン400Rが搭載するVR30DDTT型V6ターボは水冷式チャージエアクーラー(インタークーラー)を使うエンジン上部に載っている箱状に見えるのがチャージエアクーラー(インタークーラー)