今や満員の甲子園の阪神戦3戦分以上の方にご覧いただいており、びっくり!
初回の掲載は1年半も前だったが、相変わらず皆さんにお読みいただいいる。しかし、じつはこの連載で最も伝えたかったことのひとつ、コンピュータチューンを書かぬままになっていた。ここまで皆さんにご興味を持っていただいているとは、アルトワークスが大好きな担当者としてはこの上ない喜び。ということで、今回はぜひともアルトワークスオーナーと予備軍の皆様に知っていいただきたい
アルトワークスの潜在能力を引き出す方法をご紹介する!!
素のままも充分に速く、楽しいスズキ・アルトワークスではあるが、じつは潜在能力が有り余るほどあり、各部チューニングでそれを解き放つことで、堪らん面白さを発揮する!
今まで4回に渡ってそれをお伝えしてきたわけだが、上にも書いたように、最も効果的でコストパフォーマンスの高いECU(エンジンコンピュータ)チューンを書きそびれていた。
個人的見解として、誤解を恐れず言い切ってしまえば、ECUチューンは”出費以外のデメリットなし!”と思う。
現実的なことをいえば、巷に溢れるインチキECUを使えばエンジンを壊す危険性はある。
しっかりとしたECUだとしても、ノーマルよりも馬力を絞り出すので厳密にいえば耐久性も落ちるかもしれないし、オイルや点火プラグの交換といったメンテナンスは気を使う必要も出てはくる。
しかしメンテナンス関係はクルマ好きなら当たり前のレベルだし、エンジンの耐久性だって、元々持っているマージンの範囲でチューニングすれば、5万kmやそこら走ったレベルじゃあ、そうそう変わらない。
ただし、あくまでもチューニングは自己責任の前提があるので、チューニングが原因で壊れたものは当然自動車メーカーの保証は効かないし、チューニングパーツメーカーやチューニングを施したショップにも故障に対する保証は求められない。
ここがデメリットとして感じるならば、否定はできない。
ただ、しっかりとしたショップやパーツ選びをしていれば、そうそうシリアスなことにはならないので、ご安心を。
作業時間といえば、書き換えだけであればECU本体を外す作業を含めても、ものの數十分で終了。
シャシーダイナモで馬力を測ってみれば、あっという間にノーマルの実測60.8psに対し18psアップの79.0psと劇的にアップ!
トルクも全域に渡って高まり、どの回転域彼でもアクセルひと踏みでググッと力強さが高まった!
あっという間の書き換えを終えて試乗に出かければ、軽い車体に30%も馬力がアップしているので、もうニヤけが止まらないほどご機嫌な走りになる。
さらに、全域に渡ってトルクもアップしているし、高回転域までギュンギュン加速してくれるので、どんなアルトワークスオーナーでも感激すること間違いなし!
これぞチューニングの醍醐味!
本当に数多くの人に味わってもらいたいと常々思っている、感動体験だ。
もう少しこのECUチューンについて説明を加えると、この時に書き込んでもらったデータはガソリンをハイオク仕様のデータ。
アルトワークスは、スポーツモデルといえども軽自動車だけに、ガソリンがレギュラー指定だが、ハイオク仕様のデータにコンピュータを書き換えることにより、よりチューニングの伸び代が増える。
どうしてもレギュラーが使いたいというならレギュラー仕様での書き換えも可能(ピークパワーはハイオク仕様よりも下がる)ではあるが、書き換え工賃は変わらないので、燃料代のランニングコストは上がるが、折角なのでハイオク仕様をおすすめする。
このECUチューンはアルトワークスのようなターボ車の方が自然吸気の車種よりも効果が高い。というのも、ターボの過給圧次第でパワーが大きくアップする。
その過給圧をより高めるために、ハイオクガソリンが有効なのだ。
さて、ここまで効果的なECUチューンのお値段だが、筆者がお願いした オートプロデュース・ボスの書き換え料金は11万2000円。
前述のHKSフラッシュエディターは税込6万6千円、ブリッツのチューニングECUが税込5万5千円となっている。
これらチューニングパーツメーカーの製品であれば、オートバックスなどのカー用品量販店でも購入できるので、チューニングショップに馴染みのないオーナーも手を出しやすいだろう。
特にブリッツのチューニングECUはヤバい。市販データでありながら「スペシャルECUプログラム」という仕様が選べ、オートプロデュース・ボスのECUに迫るパワーアップが獲得できるという、価格破壊系の逸品だ。
さらにさらに、ECUチューンは事前に用意されたプリセットデータのインストールの上に、チューニングショップにおいて、個々の車両に合わせてセッティングを詰める「現車合わせ」というメニューも存在する。
奥が深くて、コスパ最高なECUチューニング、絶対にオススメです!