同社の最高執行責任者兼チーフパフォーマンスオフィサーであるアシュワニ・グプタ氏は次のように語る。
「日産は持続可能なモビリティによって、ゼロエミッション、ゼロフェイタリティ社会の実現に向けて貢献していきます。本車両は、地域社会において環境にやさしいクルマがより利用しやすくなっていく、大きな事例のひとつとなるでしょう」
この車両は、救急隊員の負担を軽減するための電動ストレッチャーや、すべてのシートに乗員の安全性を向上させるシートベルトを装備。また、救急車には患者や隊員の身体的な負担軽減が求められることや、精密医療器具を搭載する必要があることなどから、静粛性が高く、振動の少ないEVのメリットを生かすことができる。
さらに、33kWhと8kWhのふたつのリチウムイオンバッテリーを搭載しているため、電装機器やエアコンをより長時間作動させることが可能で、停電時や災害時には移動電源としても活用することが可能だ。
ベース車両は欧州で販売中の「NV400」で、日本法規への適合や専用の救急架装については、日産パラメディックでの豊富な実績を持つオートワークス京都に委託。また、内外装は欧州の緊急車両架装大手であるGruau社に委託し、堅牢で合理的な救急架装パッケージが採用されている。