つまり1回の給油で1000円以上かかるということになる。燃費は街中だと1リッターあたり20km前後。1000円使っても140kmしか走れないのだ。
以前の記事ではライバルとしてベスパET3と比較した。ベスパはガソリンとオイルの混合比がラビットの半分ですみ、燃費は10km以上多く走ってくれる。同じ140km走るためにかかるガソリンとオイル代は600円ちょっと。いかにラビットが経済的でないか、お分かりいただけると思う。
ではそのラビット、手放すときの価格はいくらになるのだろう。現在はバイク買取業者がネットにたくさん広告を出している。愛車を高く手放す方法として、これら業者を複数、同時に呼びつけて査定をさせるといいなどがネットに書かれている。だが、相手がラビットだとどうだろう。おそらくネット査定では10万円以上つくかもしれないが、実際に業者が見にきた場合、5万円になるかどうか。これが現実だ。
実際に筆者も愛車を業者に見てもらったことがあるのだが、レストアベースを買った時の金額にもならなかった。だとするなら、ヤフオクなどで個人売買に出すのが一番お得ということになる。
つまり、現在ヤフオクなどの個人売買に出ているラビットの多くは、バイク買取業者の査定の安さに辟易した人が多いことの反動だろう。だから価格がプロショップの販売価格と変わらないことになってしまっているのだ。そう考えると、ラビットを買うというのは博打のようなもの。だって高い金額で直したり買ったりしても、手放すときは二束三文にしかならないのだから。
そうなのだ、ラビットを手にするなら長く乗るつもりでなければ楽しめないし、だったら徹底的に手を入れてあげたくなるのだ。手放すことを前提にしたら、手が出なくなるのがラビットなのだ。