でも今回、改めて考えてみたいと思う。古い鉄スクーターに乗るなら、本当に自分で直して乗るのがいいのか。それともショップで探して普通の中古車と同じように乗るのがいいのだろうか、と。そこで筆者が足掛け3年にわたって直してきたラビットの家計簿をご紹介したいと思う。この3年という歳月は人によって長いのか短いのか意見が分かれると思うが、例えば毎週末に作業できればもっと短くても可能。筆者の場合、気が向いた時や時間に余裕がある時しか作業していないので、3年にもなってしまっただけのこと。
またパーツの欠品状態も見極めたい。筆者の場合、サイドミラーがないくらいだったが、実はこれが盲点。後から純正ミラーを手に入れたが、その価格はなんと1本1万円近い。
そんなわけで足りないパーツを手に入れたり、修理していて必要になるパーツも買わなければならない。手に入れた部品代だけでも、3年の間に24万8350円が必要だった。さらにバラバラにしたボディを工場へ持ち込んで板金塗装してもらっている。
ナンバー代や自賠責代を含まない車両本体価格と部品代、修理代を含めた総合計は実に43万9714円にもなってしまったのだ。この金額は当然、高い。でも、これでもまだ不足はある。実はケチッて安く誤魔化した部分もある。
まずステップマット。足元には純正でゴム製のマットが付くのだが、これが経年劣化により縮んでしまっていた。外したら最後、元のようにつけることができなくなっていたのだ。もちろん純正新品など日本全国探してもない。複製なら見つかるかもしれないが高い。ということでステップ全体にかぶせる社外マットでお茶を濁している。
これはタンデムステップも同じで、こちらは複製が6000円から8000円くらいで売っている。でもケチッてホームセンターで買った400円くらいのゴム板から切り出したものを貼っている。
ほかにはヘッドライト。純正だとシールドビーム式の一体型ランプなのだが、もちろん新品なんて手に入らない。実に点灯する中古品が2万円も3万円もする。筆者の場合、路上復帰当初は点灯していたのだが、ある時夜間走行していて切れてしまった。そこで同じ外径のハロゲンランプを買って無理やり装着している。
こんな状態でも43万円以上かかっている。これは果たしてお得な乗り方だったのだろうか。改めてかかった費用を計算してみて、こんな疑問にブチ当たってしまった。そこで次回はラビットをどう買えばお得なのか考えてみたいと思う。