ところが、最近、高速道路に新設された5カ所のLHシステムの端末は、複数車線に関わらず、すべて1セット。さすがに20年以上続くデフレ=不況の影響で、警察の方針がコスト重視へと転換されたのではないか? そう思っても不思議はない。
が、しかし、よく考えてみれば、ただでさえ取り締まり効率の落ちている固定式オービスを、さらに効率の悪い条件で新設するというのもおかしな話。そこで、これはあくまでも想像に過ぎないが、もしかして、今や、スピード取締りの主役となっている移動オービス(レーザー式&レーダー式)同様に、LHシステムもカメラ 1台で複数車線を同時に狙える(撮影できる)ように進化を遂げているのではないか? なにしろ、LHシステムの製造メーカーは、レーザー式移動オービス、LSMシリーズと同じく、東京航空計器㈱。その可能性は、限りなく高い。
実際に撮影されてみるわけには行かないし、東京航空計器㈱も「オービスに関する質問にはノーコメント」(じゃ、裁判でもそうしたら?)ということなので確かめようがないが、実は、年頭に関越道に新設されたLHは、設置当初はカメラが追い越し車線と第二走行車線の中間に向けられていたという事実がある(現在は追い越し車線狙い)。両車線をうまく捕捉できるか、テストしていたのではないだろうか?
いずれにしても、端末が1セットだからといって、油断は禁物! 今後は「走行車線なら大丈夫」という通説が、ますます通用しなくなるのかもしれません。