ライディングスクール講師として豊富な実績を持つケニー佐川が、楽に楽しく安全にバイクを操るためのコツを記事と動画で分かりやすくアドバイス!バイク初心者はもちろん、リターンライダーからベテランまで目からウロコの楽ネタ満載です。今回のテーマは「ハンドルの握り方」について!




REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)


PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kousaku)/山田俊輔(YAMADA Shunsuke)


MOVIE●倉田昌幸(KURATA Masayuki)

バイクのハンドルはガチッと握ったり、しがみついたりするものではない。フワッと軽く握ることで、バイクが自然にハンドルを切っていく「セルフステア」を感じ取ることができるはず。

小指と薬指で斜めに握る

 ハンドルを握る、という表現を使いますが、言葉どおりにガチッと握ってしまうのはNG。スロットルグリップに対して拳を「直角」に向けているとそうなりがちです。こういう握り方だと、どうしても肘も内側に絞ってしまいがちで、結果的に腕を棒のように突っ張ってしまうケースが多くなります。これではセルフステアを生かすことができませんね。




 正しくは小指と薬指で軽くスロットルグリップを巻くようなイメージを持っていただければと。ハンドルグリップに対して拳を「斜め」に向けるイメージになります。そうすれば肘も自然に曲がるようになり、腕の形にも余裕が生まれます。※ライディングフォーム7つのポイント③「腕の形はどうする?」を参照

棒をグリップに見立てると変わりやすい。正しくはグリップに対して手を斜めに当てて、小指と薬指を中心に軽く添えるイメージだ。
グリップを力任せにガチッと握ってしまうと繊細なスロットルワークができなくなる。実際にやってみると分かりやすい。


グリップに三角形の隙間を作る

 これはスムーズなスロットルワークのためです。小指から人差し指、中指と順番に巻き込むようにグリップに軽く指を添えてみてください。反対にガチッと握ってしまうと、スロットルの微妙な操作がしづらくなり、“ガバ開け”になったり“ドンツキ”が出やすくなってしまいます。




 正しい握り方ができているかをチェックする方法としては、グリップの根元のツバの部分に注目してください。人差し指と親指で作るループとツバの部分とが三角形になっているのが正しい握り方です。つまり、自分から見てグリップと手の間に三角形の隙間が空いていればオーケーです。逆にこのスペースが潰れて見えないようだと直角にガチッと握ってしまっていると考えられます。ぜひセルフチェックしてみてください。

自分から見て人差し指から親指にかけてのループとグリップ根元との間に三角形のスペースが空いているのが理想的だ。

「斜め握り」の正しいフォーム。グリップに対して拳を斜めにセットすれば、肘が軽く外側に曲がった自然な腕の形になるはずだ。
「直角握り」の悪い例。グリップに対して拳を直角にセットすると、腕が真っすぐに突っ張った状態になりやすくセルフステアも妨げやすい。


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情報提供元: MotorFan
記事名:「 ハンドルの正しい握り方は?|ケニー佐川の「楽テクBIKE塾」 ライディングフォーム7つのポイント④