REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
・タフでアクティブなアドベンチャースタイリング
・市街地の荒れた路面や、郊外の不整地路面など、さまざまな状況に対応するサスペンション/タイヤ/ライディングポジションの採用
・街中でも、長距離でも力強い走行を可能にする出力特性
・2段階可変スクリーン
・全灯火器のLED採用、液晶メーター
・スマートキーシステム
・ABSブレーキシステム+エマージェンシーストップシグナル
機能部品を車体センターに寄せて配置することで、凝縮感を感じさせるボディデザインとし、アクティブ
で、どこにでも行けそうなアドベンチャーモデルの印象を与えている。
フロント周りは、ブラックアウト処理を施したヘッドライトガードと、透明なウインドスクリーンによるソリッド感からもたらされる軽快感と、高いプロテクション性能を表現。
リア周りは、テールランプにインナーレンズを採用することで、ライトの内側に浮かぶ「X型キャラクター」の発光形状をより強調。クロスオーバーコンセプトを表現している。
コンパクトなセパレートタイプのウインカーとスリムなリアフェンダー形状とすることにより、軽量でアクティブなイメージを具現化。
ADV150 は、日常の使い勝手の良さと、長距離走行における快適さに加え、アドベンチャーテイストを具現化する車体を開発。
車体のねらいは、
「抑えきれない好奇心に応える、乗っているだけでアクティブになれる、何処にでも行きたくなるクロスオーバースクーター」
ユニットスイング式のエンジン懸架方式を採用することで、振動の少ない高い快適性を実現。また、左右各46°のハンドル切れ角により、既存スクーター同等のとりまわしの良さを確保している。
前後の長さを抑えた台形スタイリングによるマス集中と、アップライトなライディングポジション、そしてダブルクレードル構造で剛性バランスに優れた軽量コンパクトなフレームによって得られた軽快な操縦性と、795mmのシート高による、見通しの良い高いアイポイントで、渋滞などでもさらに先を見渡しながら、余裕のある走行を可能としている。
また、街中の凹凸の多い路面も考慮した、165mmの最低地上高を確保。
見通しの良い、高いアイポイントを実現するためにシート高を795mmに設定。幅広いシチュエーションで自由度の高い上半身を立てたライディングポジションとなるよう、ハンドル、シート、フロアステップの三角形を配置し、長距離移動における身体的疲労軽減に寄与している。
また、シートやフロアステップの脚の当たる面を絞り込んだ形状とすることで、既存スクーター同等レベルの足着き性、日常の使い勝手を確保。
軽量コンパクトで使い勝手の良い、PCX150のフレームをベースとし、普段使いの快適性はそのままに、サスペンションストロークを伸ばした足周りとの剛性バランスの最適化を図っている。
シートレール後端のクロスメンバーを専用設計とし、シャープでスタイリッシュな外観を実現。
ラゲッジボックスの容量は27Lとし、日常の使い勝手から長距離のツーリングまで、多様な荷物の積載を可能としている。
また、フルフェイスヘルメット1個(ヘルメットのサイズや形状によっては収納できない場合あり)の収納OK。
ACCソケット付インナーボックスは、2Lの容量を確保し、小物の収納などの利便性を向上。
足周りは専用設計とし、市街地を快適に駆け抜けるだけでなく、未知の世界へ好奇心のままに進みたくなる、高い走破性を実現。クラスを超えた存在感も獲得済みだ。
足周りの狙いは、
「何処にでも行きたくなる。タフで強靭な機能装備の具現化」
フロントフォークは、130㎜ストロークの正立タイプを採用。150ccクラス最長のストローク量を確保することで、街中の凹凸などにおいてワンランク上の上質な乗り心地を実現。
120㎜ストロークのリザーバータンク付を採用したリアサスペンションは、安定した減衰力を発生。3段レートのスプリングによるプログレッシブな荷重特性と相まって、2人乗りのシチュエーションや、荒れた路面などの走行時にも、路面追従性に優れた、快適な乗り心地を提供。
新開発のホイールは、フロント12本、リア10本スポークを採用。軽快なデザインを実現すると共に、スポークの間隔を狭く設定し、リムからアクスルへ伝わる荷重の変化をより均一にすることで、路面インフォメーションの向上と、ライダーの操作を車体挙動へダイレクトに伝える俊敏性の向上に寄与している。
ブレーキは前後とも、ディスク式を採用。同じ外径の円形状ディスクと比較して、軽量かつバネ下重量の軽減に寄与する、前φ240㎜、後φ220㎜のウェーブディスクを採用。波状のエッジは、パッドの汚れや、雨などで付着した水を掻き出す効果があるのも特徴だ。
「ABS」は、フロントのみが作動する1チャンネルABSを設定。様々な路面で、制動時の安心感を高めている。
ブロックパターンのチューブレスタイヤを専用開発。ブロックパターンにより、市街地での不意な路面の変化にも安心感を与え、未舗装路や荒れた路面での走破性を高めている。
サイズはフロント110/80-14、リア130/70-13とし、タフなルックスを表現するとともに、太いトレッド幅と豊富なエアボリュームによって、リニアなハンドリング性能と快適な乗り心地に貢献している。
マフラーは新設計のハイアップ形状とし、さまざまな路面、シチュエーションでの走破性をアップ。内部パイプの構造、キャタライザーの配置を最適化することで、低速の扱いやすさと高速域での伸びのある走りを両立し、高い環境性能(平成28年度排出ガス規制クリア)を実現している。
駆動系は、低~中回転域におけるスロットル操作にダイレクトに応答する加速特性を得るため、ウエイトローラーのセッティングと、ドリブンフェイススプリングのインストール荷重を変更。
これらにより、変速タイミングと過渡特性を最適化し、リニアなトルクの立ち上がり特性と、力強い加速感を実現。
ADV150には、先進的な電装装備を採用することで、市街地から、タフなアドベンチャー走行まで、シチュエーションを選ばない快適性と機能性を実現。
電装の狙いは、
「シティアドベンチャー”コンセプトを体感出来る、機能部品としての外観と性能」
灯火器を全てLED化し、軽量コンパクト化と省電力化を推進。 ヘッドライトは新設計され、シャープなデザインを実現。LEDを採用することで軽量、コンパクトな灯体とし、マス集中化に寄与するとともに、十分な光量を確保、遠くまで鮮明に照らしてくれる。
テールランプは、コンパクトな灯体を新設計し、ウインカーを別体化。ヘッドライトとともに、完成車の重心位置から遠いところにある灯火器の小型化、軽量化により、マス集中化を図ることで、車体慣性の低減に寄与している。
常時点灯のテールランプは、Ⅹ型キャラクターの発光形状としクロスオーバーのコンセプトを表現するとともに、力強い個性と存在感を高めている。
日常における利便性の高さと、長距離移動のプレジャーを両立し、所有する満足感をさらに高めるオプションパーツを用意。ADV150開発チームによる同時開発により、機能性はもとより、車体との高いマッチングを図っている。
●リアキャリア
許容積載量:8kg サイズ:451(長さ)×385(前幅)×204(後幅)mm
材質:スチール カラー:マットアクシスグレーメタリック
※リアキャリア装着時、ハンドルウエイトを必ず同梱品に交換してください。
●トップボックス 35L(ワン・キー・システムタイプ)
車両本体のキーで開閉が可能。フルフェイスヘルメットを1個収納可能です。
許容積載量:3.0kg サイズ:472(長さ)×480(幅)×300(高さ)mm
容量:約35L カラー:ブラック
※ヘルメットは形状によっては収納できません。
※貴重品を入れたままにしないでください。
※取り付けには別売のキーシリンダーセットとトップボックス取付ベースが必要です。
●グリップヒーター(左右セット)
発熱体に合金ステンレス鋼(SUS)を採用した、Honda独自の半周タイプグリップ
ヒーターです。バッテリー電圧監視システムを内蔵し、電圧が低下した際には
グリップヒーターへの電源供給を自動的に中止します。
※走行時の天候状況により温度差が出る場合があります。
※使用する時は手袋を着用してください。
●アラーム
センサーが振動を検知すると警告音が鳴る盗難抑止機構です。
※別売のインジケーターランプを接続すると効果的です。
●インジケーターランプ
システムの作動状態をインジケーターランプで表示します。
全長 ✕ 全幅 ✕ 全高(mm):1,960 ✕ 760 ✕ 1,150
軸距(mm) :1,325
最低地上高(mm):165
シート高(mm):795
車両重量(kg):134
乗車定員(人):2
最小回転半径(m):1.9
エンジン種類 :水冷4ストロークOHC単気筒
総排気量(cm3):149
内径 ✕ 行程(mm):57.3 ✕ 57.9
圧縮比:10.6
最高出力(kW[PS]/rpm):11[15]/8,500
最大トルク(N・m[kgf-m]/rpm):14[1.4]/6,500
燃料消費率(km/L)
54.5(60)<2名乗車時>国交省届出値・定地燃費
44.1(クラス2-1)<1名乗車時>WMTCモード値(クラス)
燃料タンク容量(L):8.0
変速機形式:無断変速式(Vマチック)
タイヤ
前:110/80-14M/C 53P
後:130/70-13M/C 57P
ブレーキ形式
前:油圧式ディスク
後:油圧式ディスク
懸架方式
前:テレスコピック式
後:ユニットスイング式
フレーム形式:ダブルクレードル