このS301は年々進化を遂げ、1964年にエンジンがロータリーバルブ方式に変更され、同年中にS601で定評のあるトルコンを使った無段変速ミッションを採用するスーパーフローを追加発売。またこの年には4速ミッションを採用したツーリング車も登場している。そして1967年に最終モデルであるS301B4型に切り替わる。フロントカウル(通称・お面)に装着されたウインカーレンズが大きな楕円タイプに切り替わったモデル(通称・ウルトラマン)で、富士重工業がラビットの生産を中止する1968年まで作り続けられた。今回写真で紹介するのがこの最終モデルで、トルコンを採用したスーパーフロー(S301BH4)だ。
いかがだろう? この可愛らしいスタイルは、他のどのようなスクーターにもない強烈な個性に溢れている。ホンダは1998年、このスタイルを手本にジュリオというスクーターを発売しているほど、色あせないスタイルといえよう。
このスタイルを見て惚れてしまったなら、もう後には戻れない。中古車を探し始めることだろう。そんなアナタに、これからラビットを所有することがどのような事態になるのか、何回かに渡って紹介したい。