PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kosaku)
隔年開催となる東京モーターショー。2019年10月23日に行われたプレスデーで、カワサキは「Let the good times roll」をコンセプトに出典概要を発表した。来年はカワサキがオートバイ生産を始めてから60周年を迎える記念の年であり、それを前に注目の新型車が発表された。
注目の1台は「Ninja ZX-25R」。1980年代から90年代にかけて250ccクラスで覇権を競った4気筒マルチエンジン。なんと今回発表されたZX-25Rには4気筒エンジンが搭載されているのだ!
具体的な内容については追って紹介する機会をお待ちいただきたいが、249cc水冷4ストローク並列4気筒DOHCエンジは気筒当たり4バルブを備え、低中回転域から高回転まで圧倒的なトルクとパワーを実現しているという。昨今の主流になりつつある250ccクラスのフルカウルモデルに真打が登場したと言っていいだろう。
続く注目の1台は、国内販売が期待される「Z H2」だ。超弩級ハイパフォーマンスマシンのNinja H2をストリートファイター風ネイキッドスタイルに仕立てたもの。
998cc水冷並列4気筒エンジンはスーパーチャージャーを装着することで200ps/11000rpmという驚異的な出力を獲得。新設計トレリスフレームには先進的フロントサスペンションである「SFF-BP」が採用され、200psのパワーを確実に受け止めてくれる。ネイキッドスタイルZシリーズ共通の「Sugomi」デザインが継承され、斬新なイメージになっている。
そして最後の1台がW800だ。メグロを引き継ぐ1960年代の名車650W1に始まるWシリーズは、1998年にW650として復活。ところが2008年に排ガス規制が強化されて生産終了。2010年に海外で、2011年には国内でW800として再登場するも、2016年に生産終了してしまう。そのW800が今回復活すると発表された。
来年にオートバイメーカーとして60周年を迎えるカワサキにとって、大排気量モデルの原点でもあるWシリーズは特別な存在。そこで前19インチ、後18インチの車体構成に見直された新型W800が発表されたのだ。
いずれも大注目に値するマシンばかり。今後しばらくカワサキから目が離せそうにない。