REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
◼️ドゥカティ・ディアベル 1260S.......2,755,000円
| |
| |
のっけから誤解を恐れずに書いてしまうとこれはもう「デザイン先にありき」で開発されたモデル。贅を極める造りにこだわった上質な商品に仕上げられているのが印象深い。あえて国産車で例えるのならヤマハ・V-MAXのような存在で、見るからに圧倒されるド迫力なスタイリングと高級感漂う別格の存在感は只者ではないのである。
パワークルーザーと呼ばれるジャンルでリヤには240/45ZR-17 の極太タイヤを装着。マッシブかつ独創的なスタイルから当初社内ではメガモンスターと呼ばれていたと言う。スポーツネイキッド、スーパーバイク、そしてクルーザー。それら3つのデザインを融合したたデザインスケッチを忠実に表現することでディアベルが誕生した。
今回の新型は、そんな初代のイメージを踏襲しながらもよりダイナミックで洗練、ハイテク投入も併せて大きく進化させている。標準モデルの1260と上級の1260S。カラーバリエーションも併せると3機種をリリース。そのデザインセンスは改めて評判を呼び、2019年3月にイタリアで「レッド・ドット・デザイン賞」を受賞。ミラノ・デザインウィークのイベントに出展される等、大きな注目を集めた。なにしろ約3年ものデザインプロセスを経て完成されたこだわりの逸品。見る者を圧倒するフォルムのみならず細部に至る仕上げの良い上質さも魅力的である。
スチールパイプ製トレリス・フレームにはテスタストレッタDVT の水冷Lツイン1262ccエンジンを搭載。デスモドロミック可変タイミングの4バルブデュアルスパーク式。13.0対1というハイコンプレッションを得て159psもの高出力を誇る。
ブレーキもサスペンションも有名ブランドの高級ユニットが奢られている。そして最新ハイテクを象徴するボッシュ製6軸慣性測定ユニットを搭載。同コーナリングABS EVOやトラクションコントロールEVO ウィリー・コントロールEVO、パワー・ローンチEVO、クルーズコントロール、クイックシフト アップ/ダウン EVO、マルチメディア・システム等、最高級、最高峰の最新ハイテクデバイスの数々が満載である。
豪傑パワーと軽快な操縦性、そして美しさとの調和
⚫️足つき性チェック(ライダー身長168cm)
| |
⚫️ディテール解説
| |
| |
| |
| |
| |
◼️主要諸元◼️
全長/全幅/全高:2,273mm/849mm/1,151mm
シート高:780mm
軸間距離 :1,600mm
最低地上高:121mm
乾燥重量:218kg
車両重量:244kg
燃料消費率:5.4L/100km(18.5km/L)
原動機型式:テスタストレッタDVT1262
原動機種類:水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ(デスモドロミック可変タイミング)
気筒数配列:L型2気筒
総排気量:1262cc
内径×行程:106.0mm×71.5mm
圧縮比:13.0:1
最高出力 :117kW(159ps)/9500rpm
最大トルク:129Nm(13.1kgm)/7500rpm
始動方式 :セルフ式
燃料タンク容量:17L(無鉛プレミアムガソリン指定)
吸気・ボッシュ製電子制御燃料噴射、56mm径楕円スロットルボディ(φ56mm相当)
点火方式:デュアルスパーク
1次減速比/2次減速比:1.840/2.867
クラッチ形式:湿式多板 油圧セルフサーボ/スリッパー・クラッチ機構付
変速装置/変速方式:6速ドゥカティ・クィック・シフト(DQS アップ/ダウン)
変速比:
1速:2.467
2速:1.765
3速:1.350
4速:1.091
5速:0.958
6速:0.880
フレーム形式:スチールパイプトレリスフレーム
キャスター/トレール:27°00′/120mm
タイヤサイズ(前/後):
120/70 ZR17(チューブレス)/
240/45 ZR17(チューブレス)
制動装置形式(前/後):
油圧式ダブルディスクブレーキ(ボッシュ製コーナリングABS EVO)
油圧式シングルディスクブレーキ(ボッシュ製コーナリングABS EVO)
懸架方式(前/後):テレスコピック/片持ち式スイングアーム
ホイールトラベル(前/後):120mm/130mm
乗車定員 :2名
◼️ライダープロフィール