しかし、1983年に登場したRG250ガンマが「外観デザインを徹底してレーサーに近づけた」ことによって、その後約10年に渡るレーサーレプリカ・ブームが巻き起こったのである。ガンマは、外装デザインはもとより、のち自主規制値となったエンジンの動力性能上限を実現していたことや、レプリカの要件であるフルカウリング(アンダーはオプションだったが)、アルミフレームや軽量合金製ステップ、セパハン、タコメーターを中央に配したレーシーな3連メーターといった、後世のレプリカが備えるべき「定義」をも確立した、歴史的マシンなのである。
だが、そんな歴史的価値あるマシンであるにもかかわらず、意外にもその変遷に関して知られていないことが多い。今回は、そんな伝説的マシンであるRG250ガンマについておさらいしたい。
RG250ガンマは、83年の1型から毎年モデルチェンジを繰り返し、最終的に1987年の5型まで発展、その後V型エンジンの採用した「RGV250ガンマ」にその進化をバトンタッチした。RG250ガンマに関しては、ここで紹介する、外装の大きく変わった1〜3型を押さえておけばいいだろう。
レプリカの原初、1型ガンマ
意外にマイナーな2型ガンマ
エンジン、デザインともに大幅進化した3型
狙い目は3、4型。いまが駆け込みの最後のチャンス?