SUBARU航空宇宙カンパニープレジデントの戸塚正一郎氏は「SUBARUがベル社との協力のもと、SUBARU BELL 412EPXを世界初受注できたことを大変光栄に思います。この実現に向けたベル社の多大なる協力に感謝するとともに、品質の高い機体を警察庁に納入するよう全力で取り組みます。またこの受注は、世界中のお客様にSUBARU BELL 412EPXをお届けする販売の節目になると確信しています」と語った。
ベル社のスナイダー社長兼CEOは「日本の警察庁の信頼を頂いた事に感謝します。SUBARU BELL 412EPXが、配備先の岩手県警察にて大いに活躍し、人々の安全と治安に貢献するでしょう。今後長きにわたりSUBARUとの協力を高めていくとともに、更なる成功を期すことを楽しみにしています」と述べた。
2018年7月のファンボローエアショー(英国)にて、SUBARUとベル社はBell 412シリーズの最新型であり、陸上自衛隊新多用途ヘリコプターの開発プラットフォームである、SUBARU BELL 412EPXの販売協力について発表し、SUBARUは2019年2月に新多用途ヘリコプターの試作機を防衛省に納入した。
SUBARU BELL 412EPXは、SUBARUが独自開発したレーザーピーニング技術によるメインローターギアボックスの強化をはじめ、ドライラン能力の向上、最大全備重量を12,200Lbs(約5,500kg)まで増加、マストトルク出力向上11%(飛行速度60ノット(約111km/h)以下)等の性能改良によって、運航する顧客にさらなる輸送能力と運航効率の向上を提供する。
Bell 412シリーズは、過酷な運航条件の下でも、高い信頼性を誇る中型双発ヘリコプター。その使い勝手に優れたキャビンは、あらゆる任務要求を満たすためのアレンジが可能だ。Bell 412は、双発ヘリコプターとして、日本を始めとしてオーストラリア、カナダ、インドネシア、米国、タイにて主に政府・公共用途として活躍している。
ベル社の日本における歴史は1952年11月24日にBell 47D-1を3機、毎日新聞、読売新聞、中日新聞に納入したときに始まる。以来、日本のヘリコプター市場の大半にあたる1,500機以上を納入し、利用されている。
SUBARUとベル社は1960年代にHU-1B/204Bヘリコプターのライセンス生産を開始して以来の長きパートナー関係にある。SUBARUはベル社の協力のもと、UH-1H/204B-2、UH-1J/205B、AH-1Sなど400機以上のヘリコプターを生産し、防衛省をはじめとするお客様に納入してきた。また、整備改修事業では、海上保安庁、警察庁、自治体の消防・防災ヘリコプター等の整備・改修サービスを提供している。